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『(新しいクラス平館くんと同じか・・・)』
『あの・・・・・!』
『(・・・あ、この人・・・1年の時平館くんとかこーすけくんといつも一緒だった・・・)』
『えっと・・・その・・・・俺の事覚えて・・・』
『・・・初めまして、清雲です。席、前後なんだね、よろしく』
『あ・・・・・』
『・・・・・・?』
『・・・俺、清川!!宜しく!』
.
キヨに「座ってて」と言われて近くのベンチに腰掛けた
心地よい風に頬を撫でられていたら
何故かクラス替えでキヨと初めて出会った日の事を思い出した
初めはキヨのこと少し苦手だったな
偏見で怖い人だと思っていたし
だけど・・・
まさか私に好意を持ってくれているなんて
思いもしなかったよ
「・・・・好き・・・か・・・・」
さっき言われた言葉を思い出して顔が熱くなる
私は一体どうしたらいいのかまだ分からない
決断出来ない自分がとことん嫌いだ
「・・・ふぅ」
ベンチに座ったらドッと足が重たくなった
ここに来るまで坂道だったから、実は少し疲れが溜まっていた
隠していたのにキヨには見破られてしまった
本当に、キヨは案外鋭い
今まで何回も嘘を見抜かれてきたし、痛い所を突いてくることもあったし
そしてなにより
何回も助けられた
なんか・・・・・
キヨってまるで────
「・・・・?」
突然、コツンと頭になにがが乗った
「なに考えてたのー?」
見上げるとそこに居たのはキヨで
私の頭に乗っているのはミルクティーのペットボトルの様だ
「・・・ぼーっとしてた」
「えー?珍しー
はい、委員長の好きなの」
「・・・え・・・」
そう言って私にミルクティーを手渡したキヨはそのまま隣に座った
そんなキヨの手にも同じ物が握られている
「あれ、キヨ・・・いつものお茶はなかったの?」
「んーん、あったよ」
「・・・なのにミルクティー?」
「そ!今日はミルクティー!」
「でもキヨ紅茶苦手じゃ・・・」
「へへ、委員長の好きなもんだから良いの」
キヨの言うことはよく分からないけれど
ミルクティーを飲んで「けっこー美味しい!」と嬉しそうに笑うキヨになんだかちょっとドキドキした
「ありがとね、委員長」
「え、なにが?」
「一緒に此処までついてきてくれて。
疲れてるでしょ?本当は」
また見抜かれた
「委員長は優しいね」
“優しい”だなんて言われる資格ないのに
なんだか、胸が痛んだ
.
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よる - not駄作! (2019年1月4日 21時) (レス) id: 0f45599fe0 (このIDを非表示/違反報告)
さぼてん(プロフ) - 柚子さん» テストお疲れ様です!すごい・・・平均より上ですばらしい(*´ω`*)リクエストありがとうございます!!!!リクエストには全力で答えさせて貰います!!!!ありがとうございます!!!!鼻から花をいただけるようにがんばりますw (2018年6月7日 11時) (レス) id: fcf8aeaa85 (このIDを非表示/違反報告)
柚子 - うおっ!ついに…!完結ですね!いやー、テスト170位中60位でした。次回作で、ヒラさんの小説リクエストします!作ってくだされば、鼻から花をだしてみせます。何をいっているのでしょうか。できればでいいので!ではん今作もお疲れ様でした! (2018年6月6日 23時) (レス) id: eea949121f (このIDを非表示/違反報告)
さぼてん(プロフ) - まじめさん» ありがとうございます!まだ構成中なので早くお届けできるようがんばります・・・(;∀;) (2018年6月4日 20時) (レス) id: fcf8aeaa85 (このIDを非表示/違反報告)
まじめ(プロフ) - さぼてんさん» みんな幸せで良かったです(*’ω’ノノ゙☆パチパチ 新作…!!めっちゃ楽しみにしてます!!!!!!!!!! (2018年6月4日 15時) (レス) id: e25cec026c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さぼてん | 作成日時:2018年4月23日 21時