【分岐END】ドSなサイコパスと甘美な時間３【実.況.者】

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『君、1年？』


『はいっ！』


『あはは、怖がらんでえーよ？俺の事はレトって呼んで？』


『･･･レトくん？私は、清雲です。』


『下の名前はー？』


『えと･･･A･･･です』


『じゃー、Aって呼ぶ！！
俺、3年間委員長してるからさ
もうベテラン中のベテランなわけ』


『す･･･凄いですね･･･』


『そうやろー。だから分からんことあったら先輩に何でも聞きなさい。えっへん。』



『ふふ、レトくんって面白いですねっ』



『お、俺に惚れたかー？』



『なッ･･･何言ってるんですかっ！！！』







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俺がふざけてちょっかいかけると顔を赤くして怒るAが好きやった


いつも俺に向けてくれるその優しい笑顔が好きやった




俺のもんにしたいってずっと思ってた








だけど俺はもう、Aへの気持ちを閉じ込めた




卒業と共に全て捨てると決めた






なのに･･･




なのになんで･･･





なんで、こんなにも胸が苦しいんだろうか




Aの前で


「女の子を取っ替え引っ替えしてる」

なんて言われたくらいで



なんで傷付く必要がある？






今更Aにどう思われたって関係ないのにな



だってもう────







「･･･ちょっとキヨ！！」





突然


Aの大きな声が響いた





「なんでそんな酷いこと言うの！？レトくんに謝って！！」




「･･･え･･･」






･･･なん･･･で･･･




「･･･なんでなん･･･A･･･」




何だか心臓がぎゅっと締め付けられたみたいになって



思わず目頭が熱くなる






「レトくんはそんな人じゃないよ。真面目で、真っ直ぐで、芯の強い人なの！！変な噂を真に受けちゃダメだよ！！」




「え･･･！ご･･･ごめん委員長･･･」



「謝るのは私じゃない！！」




ぽかんとする俺



キヨくんは顔を青くして俺に向き直った


「レトさん、ごめんなさい･･･」



まるで親に叱られた子供みたいに


しょんぼりと俺に頭を下げるキヨくん




「ごめんなさいレトくん。キヨも悪気があって言ったんじゃないんです･･･その･･･」




「･･･A･･･」



･･･ほんまさ、君って子は






「なーに心配してんの！俺がそんくらいで怒る男やと思うー？？」



「･･･レトくん･･･」



やっぱどこまでも、心優しい子やな




「･･･まー、よぉ言われてる事やから慣れてるしね。でもそれ勘違いやで！」





その時、



やっぱ俺は、どうしようもなくAが好きなんやなって




悔しい程に思い知らされた




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