第三十九話:ゲーム開始 ページ43
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一通り桃瀬から説明を受けた私は運動着に着替え、ゲーム開始の合図を待っていた。
どうやら初手から動き回っていると黒陣営かと疑われるようなので、適当に見つけた部屋の隅に引き篭もる。
「マイクラ人狼〜…スタート！！」
初めに支給された専用のインカムから桃瀬の声が響く。
それにつられるように捏島が
「CO！俺は霊媒師だ！」
霊媒師、死亡した内の誰か一人の役職が分かる白陣営か。どうやら対抗が居ないようなので彼は白陣営確定と見ていいだろう。
「次、COしてええ？」
そう言ったのはオスマン。何人かが了承の返事をし、彼は一つ咳払いをしてからCOした。
「CO、預言者。対抗居る？」
預言者は霊媒師と違い、生きている内の誰か一人の役職を見る事が出来る。こちらも白陣営だ。
オスマンがそう言ったと同時に耳元で元気な声が響いた。
「フゥーーン！俺こそが真の預言者だぜ！」
この声は、鳥井希か。
彼のCOに他のメンバーがざわめき出す。
預言者が二人。であれば、どちらかが黒陣営──つまり狂人か。
声は聞こえるが姿が見えないこの状況で黒探しは不可能。つまり、CO預言者の二人には何かしらのアクションをして貰わなくてはならない。
「じゃあ、二人同時に占ってや」
天乃呂戌太、通称ロボロがそう提案する。
「せやな、誰占う？」
「さっきから一言も話してない椿木さんなんかどうや」
天乃の疑いを孕んだ声が鼓膜を震わす。歩き回れば疑われ黙っていても疑われるなんて、一体どうすればいいんだ。
『まぁ、疑いたい気持ちも分かるがな。生憎、私は村人だ』
「占ってみぃひんと分からんやろ」
『なら占えばいい。なんたって私は人畜無害な村人だからな』
「村人の態度がでかいなぁ……」
桃瀬の呆れた声のあと、鳥井の戸惑ったような声が聞こえた。
「生徒会長を占えばええんか？」
「そうやな。んじゃ、同時に占うめう〜」
呑気な声と共に預言の書の頁を捲る音が微かに聞こえる。さて、二人が占っている間にそろそろ動くとするか。
インベントリを一応確認し、引き篭っていた部屋から出る。その刹那、インカムからオスマンか鳥井のどちらだろうか、酷く焦った声が聞こえた。
「A黒！人狼や！」
さぁ、ゲーム開始だ。
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鶴木(プロフ) - しおりんさん» ありがとうございます！ (2020年9月13日 13時) (
レス) id: 9ab679ed16 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん(プロフ) - あ″ぁ好き！シナリオ面白いです(*´∇｀*)本当に！いい展開！ (2020年9月12日 23時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
鶴木(プロフ) - Tさんさん» ひゃー！ありがとうございます！！女王様主人公大好きなので動かすのが楽しいです……更新頑張ります！！ (2020年8月9日 18時) (レス) id: 9ab679ed16 (このIDを非表示/違反報告)
Tさん(プロフ) - 主人公の性格と世界線が凄い好きです…！ もう、好きです！(2回目)無理しない程に頑張って下さい！応援しております〜、 (2020年8月9日 14時) (レス) id: 0fb9fed1ca (このIDを非表示/違反報告)
鶴木(プロフ) - #よにん。＠変人系カップル＆シトラ教教組さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年8月5日 16時) (レス) id: 9ab679ed16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶴木 | 作成日時：2020年7月20日 22時
