22 kn ページ23
最悪だ…。
今日は本来コネシマと遊びに行く予定だったんだけれど、熱を出してしまった。
高熱で視界がぼやける。息が上がる。喉が渇く。
でも家には誰もいなくて、頼れる親は前回いつ帰ってきたかわからなくて、自然と涙が出てくる。
痛む関節を無視して水を取りに立ち上がると、インターホンが鳴る。
壁をつたって何とかドアスコープを覗くと、
見慣れた金髪が。
なんだか安心してドアを開けた瞬間彼の胸に飛び込んでしまった。
それからの記憶はない。
目が覚めるとベッドに戻っていた。
夢だったのかと落胆していると、部屋の隅で本を読むコネシマの姿が。
「ごめん、寝てて。」
そう告げると自分の声がひどく掠れていることに驚く。
kn「何言うてんねん、看病しに来たんや。
大人しく寝てろ。」
言い方こそぶっきらぼうだけど、額には熱さまシートが貼ってあり、テーブルには飲み物やゼリー、加湿器が起動してある。至れり尽くせりだ。
俺は幸せ者だなと思って微笑むと、何にやにやしてんねんと言われてしまった。
kn side
目が覚めて携帯を触ると
『ごめん、熱出た。また埋め合わせすふ。ごめ』
打つのもおぼつかなかったのだろう、何とも滑稽なメールが届いていた。
暫く考えた後、しゃーないなとあいつの家に向かった。
インターホンを押すと暫く反応がなく、ほんまに大丈夫なのかと心配になってきた。
こんな高いマンションに一人暮らしとは贅沢やなと以前は思っていたけど、あいつの家庭環境にも色々あることが分かった今では寂寞を匂わせる一室だと感じる。
ドアが開いた瞬間、Aが俺の胸に飛び込んで来た。額に手をやらずとも高熱だと分かる。
何とか家に入り、買ってきた物を放り投げAを姫抱きして寝室まで運んだ。
こんな軽くなるまで食べへんから風邪なんてひくんや。
火照った身体、汗ばんで張り付いた髪、荒い息
整ったこいつの顔が合わさると官能的だが、うなされている奴に変な気は起きなかった。
然るべき処置を行って本を読んでいた。
秒針が時を刻む音だけが家に響く。
こいつはいつもこんな空間で過ごしとるんか…。
はよ起きてや。
お前が居らんとなんも楽しくないねん。
らしくない、そんな言葉を呟いてしまった。
こいつの笑顔を早く見たいなんて言葉が思い浮かぶほど、
俺はAに溺れている。
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あまむ(プロフ) - 柚衣さん» ありがとうございます(✧Д✧)!励みになります! (2022年3月24日 20時) (
レス) @page28 id: d1b48f25f7 (このIDを非表示/違反報告)
柚衣 - は？好きなんだが？？なんでこんなに文才があるんだぁ！？(←ただの嫉妬)(←小学生からやり直せ) (2022年3月24日 2時) (レス) @page27 id: a954c39e8d (このIDを非表示/違反報告)
あまむ(プロフ) - ちーずたわーさん» わー！そんな勿体ないお言葉ありがとうございます!!更新頑張れます!一緒にご飯五号食べましょう（？）!! (2022年3月14日 5時) (レス) id: d1b48f25f7 (このIDを非表示/違反報告)
ちーずたわー - ｸﾞﾍｸﾞﾍｸﾞﾍ(((スミマセン。尊くてｸﾞﾍｸﾞﾍってました(?)展開が美味しすぎて、ご飯五号位食べれます()更新頑張って下さい！o(≧▽≦)o ﾌﾚｰｯﾌﾚｰｯ! (2022年3月13日 16時) (レス) id: 56fbf8029f (このIDを非表示/違反報告)
あまむ(プロフ) - ありがとうございます！すみません!!すぐに直します。優しく教えて頂きありがとうございます（土下座） (2022年3月8日 14時) (レス) id: d1b48f25f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまむ | 作成日時：2022年3月8日 11時
