ポニーテール。 (ページ20)

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『有咲、おはよ』

有「おはよー…ってA！？
どうしたのその髪!!」

体育祭が終わってから数週間が経った。

それから全然一成とは喋ってないし、あの教室にも2人で行く事は無くなった。

って事は、この長い髪の毛もいらないじゃん。

そう思って私は肩よりも少し短くバッサリと切った。

ここまで短くするのは初めてで、首筋に毛先が当たってなんだかくすぐったい。

有「ポニーテール凄く似合ってたのに…」

『なんか髪の毛くくるの面倒くさくなっちゃってさ。それにたまにはこーゆー感じのもしてみたいなぁって思って』

有「そうなんだ…。
てか、あんたってどっちの髪型でも可愛いじゃん」

『そんな事ないって！』

有「なんか悔しくなってきた」

『なんでよ笑』

それから有咲は余計な事は聞かずに私に接してくれた。

多分、私の気持ちを察してくれたのだろう。

我ながらいい友達を持ったものだと改めて思った。

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とうとう学校行事も終わり、今日から本格的な受験シーズンが始まる。

私の勝手な恋愛感情は奥にしまい込み、前を向こうと思った。

いい加減、ちゃんとした進路も決めないと。

そんな事を思いながら私は席に着いた。