ポニーテール。 (ページ15)

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一成と一緒に登校すると運動場は体育祭仕様になっており、色んな先生はテントを建てたり白線の準備をしていた。

『じゃあ、私は有咲の所に行ってくるね』

豆「うん、また後で。絶対写真撮ろうね！」

『…うん！』

これから高校生活最後の体育祭だ。

ちゃんと切り替えて頑張らないと…！

教室に入ると、皆はもう体操服に着替えていてとても盛り上がっている様子だった。

私も更衣室ですぐに着替え、有咲の所に向かうと奨くん先生の手伝いをしに行こうと誘われた。

運動場に行けばTシャツの袖をまくって重たいパイプを運んでいるようだった。

『奨くん先生ー！』

奨「おーどうした？」

有「今日も筋肉が光ってますね！」

奨「なんだよ笑
それを言うためにわざわざ来たのか？笑」

有「違いますよー！」

『何か手伝う事がないかなーって思って！』

奨「あーなるほどな！
じゃあ、あそこにあるブルーシートを持ってきてくれるか？」

有･私『「はーい！」』

先生に言われた通り、ブルーシートを持ってくると笑顔で「ありがとう」と言ってくれた。

このブルーシートは借り物競争用の置き場になるらしい。

奨「いやーまじで助かったわ」

『たまには私達も役に立ちますよね？』

奨「“たまに”だな笑」

有「ひっどーい！」

先生「あ、與那城先生ー！」

奨「はい！」

先生「教育実習生の所に行ってあげれますか？今、誰も手が空いてなくて…」

奨「分かりました」

そう言うとその先生は来た道と別の方向に走っていった。

あ、あの先生5組の担任だ←

有「奨くん先生、教育実習生なんて受け持ってたんですか？」

奨「受け持ってたってゆーよりかは席がたまたま隣で仲良くなったって感じかな」

『へー！女の人ですか？』

奨「そ。俺より3つ下だったかな…」

有「恋人ですか！？」

奨「んなわけないだろ。そんな事言う暇あるなら教室に戻ってなさい」

『えーつまんないの』

教室に帰るように指示されて、奨くん先生は実習生の元に行った。

そっちを向く時に先生の耳が真っ赤になっていたのは秘密にしておこう。