ポニーテール。 (ページ11)

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お弁当を食べ終わったあと、私達は教室に戻って5時間目の準備をした。

いつもならこの時間だと眠たくて1番嫌な時だけど今回は違う。

なぜなら今度行われる体育祭についての話だからだ。

3年生は最後の体育祭だから一段と盛り上がっていて、男子が「今年はリレー優勝だ！」なんて言っている。

女「ねぇ！今年は誰とハチマキ交換するー？」

女「私は一成くんがいいなぁ」

女「分かるぅ！イケメンだし、スポーツ出来るし！」

女「でもどうせ争奪戦になって取れないよ笑」

クラスの女子の会話が聞こえてくる。

私の学校は、お互い気になる男女がハチマキを交換するという謎のジンクスが存在していて、毎年たくさんの人が相手の名前が書いてあるハチマキを付けて競技に出る。

一成のハチマキか…。

どうせそこら辺の美人か可愛い人にでもあげるんだろうなぁ。

そんな事を考えていたらまた憂鬱な気分になった。

有「A、ハチマキどうすんの？」

『誰にもあげないよ』

有「何それ。つまんないの」

『そーゆー有咲はハチマキどうすんの？』

有「彼氏にあげる」

『は！？』

有「私、言ってなかったけど彼氏いるんだよね」

『ちょっと待ってよ。詳しく聞かせて』

有「惚気話になるけどいい？」

『やっぱやめる』

有「あんたも彼氏が出来ればねぇ…」

『うるさ…』

私なんて万年彼氏無し人間でいいですよーだ。