願いが叶うのならば Ⅳ (ページ37)

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裕翔「りょうちゃん、トマトもちゃんと食べようね」

目の前で子供用のスプーン使って、プチトマトだけを寄せている涼介に声をかける

涼介「んーん！りょう、とまと、きらい…！」

裕翔「1個だけ、がんばってみよう？」

雄也「あ、ほら、りょうちゃん見ててね、

トマト美味しいよ～！りょうちゃんのも食べちゃおうかな～」

隣に座っていた雄也が美味しそうにトマトを食べて
涼介に美味しいよ、と言わんばかりの表情をすると

涼介「……ん、、、」

嫌々ながらも1個だけトマトを口にしてくれた涼介

雄也「やべ！時間だ！行ってきます！」

時計を見てドタドタと家を出ようとする雄也を玄関で見送る

裕翔「雄也、いつもありがとうね、」

雄也「いーの、いーの、いってきます！」

裕翔「はーい、気をつけてね」

涼介のことでつきっきりになってしまって、
寂しい思いをさせたこともあるのだろうけど

それでもこうして優しさの塊のような雄也

ポンコツそうに見えて意外にしっかりしている、そんな長男にいつも助けられていた

裕翔「さ、りょうちゃんもそろそろごちそうさまの時間だよ」

お皿の中にはまだまだ色とりどりの食材たちが残っているが、時間も時間で

いやだいやだと泣き喚く涼介に
一口ずつ、！なんて言いながら朝の時間を終えた