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数ヶ月後、
リハビリと並行してカウンセリングなんかもやってもらって
ようやく精神的にも落ち着いて退院できた涼介
夏休みも終わりすっかり秋らしくなって
涼介も学校にまた登校できるようになった
とは言っても車椅子だし、部活にはもう参加できないけど
こうしてまた涼介の隣で過ごせるだけで幸せを噛みしめている
大貴「りょーすけ、トイレ行こ〜」
涼介がまた学校に登校できるようになって、
すこしだけ、生活が変わった
双子だからクラスは違うけど
休憩時間にはこうしてトイレに付き添う
大貴「よいしょ、身体浮くねー」
涼介はもう尿意も麻痺してしまったから
常にオムツを付けていて、その交換をしなければならない
ある程度身の回りのことは自分でできるようになったけど
自分で体を浮かせてズボンを履くのはまだできなくて
こうして俺が一緒に付き添っているのだ
涼介「いつもごめんね、大ちゃんありがと…」
大貴「気にすんな、兄貴だし」
涼介「…ふふっ、双子、だからね？」
遠慮がちにごめん、と呟く涼介には
あまり気を遣わせないように明るく振る舞うのがお約束
涼介のツンデレは今でも健在
涼介「大ちゃん、帰り部活みたいな〜」
大貴「部活？いいけど…」
涼介「ひさびさにサイダー飲みたいし」
自分はもうサッカーができない身体なのに、と思ったけれど
大ちゃんのサッカーがまたみたい、なんて言ってくれるから、俺は涼介のために部活頑張らなきゃ、なんて決めたんだ
練習終わり、今日もまた涼介と2人並んで
グラウンドを見つめながらサイダーを飲み干す
変わってしまったことはもちろんあるけど、
こうして涼介が隣にいて、何気ない小さなことで笑える日々はなにひとつ変わっていない
これからもずっと隣に居させてよね
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作者名：ツムギ | 作成日時：2020年7月28日 23時
