> とっておきのプレゼント ( yt ym ) ＊ ページ16
○ yb ( 26 ) × hk ( 24 ) × ar ( 17 ) × yt ( 14 ) × ym ( 10 )
hk side
「ハッピーバースデートゥーユー！
ハッピバースデーディア ゆうと〜」
5人でいつものようにワイワイと囲む食卓
広げられているのはいつもよりすこし豪華な食べ物と、カラフルに飾られたおおきめのホールケーキ
「「ゆうとおめでとう〜！」」
バンバンバン！とそれぞれ持っているクラッカーの音が響き渡る
裕翔「ありがとー！」
大貴「えー、14歳の抱負はなんですか！」
大ちゃんが手元にあったリモコンをマイクがわりにして
裕翔に話しかけたりして
誕生日席に座る裕翔が嬉しそうにはにかみながら答える
裕翔「14歳は勉強もドラムもがんばりたいです、」
宏太「お〜！いいねいいね！じゃあろうそく消そうか」
フーっと裕翔がろうそくの火を吹き消した途端にまたわちゃわちゃと騒がしくなる我が家
我が家は今時珍しい男ばかりの5人兄弟
両親は海外出張中だけど、なんとか力を合わせて
たのしく騒がしさに溢れた毎日を送っているのだ
兄弟全員揃ってごはんを食べる機会も少ないから
誕生日だけはしっかりお祝いするのが我が家のルールになっていた
裕翔「ねーねー、ケーキ食べよ！」
光「そろそろ食べるか」
大貴「やったやったー！ケーキケーキ」
ケーキにはしゃぐ中学生の裕翔。それに加えて高校生の大ちゃんも相変わらず一緒に騒いでいて
そんな騒がしさを見て平和だな〜なんて長男の宏太がぼやいていると
もうすでに机の真ん中に置かれたケーキには、小さい手でフォークたちがさされていた
光「涼介はこれ食べようね」
そんなみんなをポツン、と寂しそうな目で見つめる涼介に声をかけて、涼介の好きないちごを渡すと
パァーっと顔が明るくなった
涼介「うん！ひか、ありがと！」
末っ子の涼介は昔からアレルギーが酷くて卵や小麦、海鮮物もアレルギー反応を起こしてしまっていて
みんなが食べてるケーキやお菓子は食べられないことが多い
そのせいで少しだけ悲しい思いをさせてしまってるのだと思うと、苦しくなって
いつも大好物のいちごを食べさせているのだ
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作者名：ツムギ | 作成日時：2020年7月28日 23時
