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side You
光くんと再会したあの日から、私は毎日あのカフェに通っている。
光くんは、声の出ない私の話を楽しそうに聞いてくれる。
テンポが悪いのに、それはそれは楽しそうに。
いつの間にか、簡単な手話なら理解できるようになっていた。
《だって俺が恋してるのAちゃんだもん》
あの言葉は、どういう意図を持って発されたのか、私にはまだわからない。
光くんも、それについて触れることは無かった。
「ねえ、Aちゃん」
『〈なに？〉』
「...湊斗くん」
「会うつもりない、？」
《...私、戸川くんから逃げたからなあ》
「そんなことしたの⁉」
《うん(笑)》
「あー、そっか。湊斗くんAちゃんの声のこと、知らないからか」
《そう》
「...姉ちゃんには伝えないで、会うのは？」
《ちょっと、それじゃあ浮気じゃん(笑)》
その言葉に、光くんの表情がすっと消える。
「認めたね、Aちゃん」
『〈何が？〉』
「恋人に伝えないで会うのは浮気なんでしょ？じゃあさ、姉ちゃんだって佐倉くんと浮気してるよ」
頭が、すっと冷えていく。
《紬ちゃん、戸川くんに想くんと会うこと、伝えてなかったの、？》
「うん。佐倉くんと会ってることは知ってるっぽかったけど、いつ会ってるかは知らなかったって」
戸川くんに伝えずに会ってたの？
想くんは、そのこと知ってたの、？
浮、気？
混乱する思考を遮ったのは、光くんの声だった。
「Aちゃん」
「俺ね、Aちゃんのこと好きだよ」
二度目の、告白。
思わず顔を上げると、光くんは笑っていた。
悲しそうな、諦めたような、笑顔。
「でもね、きっと俺じゃ駄目なんだと思う」
「俺じゃ、Aちゃんのヒーローになれない」
「俺、Aちゃんになら、湊斗くんあげてもいいよ」
意味が、わからなかった。
「きっと姉ちゃんは、湊斗くんじゃなくても大丈夫なんだと思う」
「佐倉くんに、未練があるみたいに見える」
「最初は湊斗くんの立ち位置、佐倉くんに取られるんじゃないかって怖かった」
「でもさ、きっと湊斗くんはAちゃんと一緒の方が幸せになれる気がするんだ」
《...光くんは、戸川くんのこと本当に大好きなんだね》
「うん。でも戸川くんより、姉ちゃんより、Aちゃんの方が大好きで、大切だよ」
《紬ちゃんは、戸川くんじゃなくても大丈夫かもしれないけど、私はだめなの》
《佐倉くんじゃなきゃ、想くんじゃなきゃ、だめなの》
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綺桜(プロフ) - 美桜さん» わあ！！！ありがとうございます！！！めちゃくちゃ嬉しいです...！！！がんばります！！！ (2023年4月4日 18時) (
レス) id: b46e876e49 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - silent要素もオリジナル要素もあってすごく惹き込まれます！どうか主人公が幸せになれますように…。更新楽しみにしています！ (2023年4月4日 0時) (レス) id: 5680939f49 (このIDを非表示/違反報告)
綺桜(プロフ) - 夢乃さん» めちゃくちゃ嬉しいです！！！！ありがとうございます(T_T) (2023年1月3日 12時) (レス) id: b46e876e49 (このIDを非表示/違反報告)
夢乃(プロフ) - silent関連の小説で一番好きです。これからも応援しています。 (2022年12月23日 23時) (レス) @page42 id: fed228a0da (このIDを非表示/違反報告)
綺桜(プロフ) - 和季さん» 和季様、コメントありがとうございます！すごく励みになります！この先も更新頑張っていくので、ぜひ主人公の行方を見守っていただければ！と思っております(●︎´▽︎`●︎) (2022年12月3日 1時) (レス) id: 048786881e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綺桜 | 作成日時：2022年11月18日 0時
