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気がつけば、私はひとり駅のホームに座っていた。







あれから、どう分かれたのかも覚えていない。



















私は、どう答えるのが正解だっただろうか。


光くんに、何を言えばよかっただろうか。

















失恋したのは光くんなのに、


酷いことを言わせたのは私なのに、



















『、っ...』











どうして、私が泣くんだって。











溢れ出した涙は、止まること無く頬を伝っていく。




地面に落ちる雫が地面を湿らせている。






終電はもうない。


どうしようもない世界の中で、私はひとり佇む。









沈黙を破ったのは、少し高い、着信音。



















《会って、話したい》



















あれから、どう分かれたのかも覚えていない。






これで良かったのかななんて、答えの出ない自問自答を繰り返す。









地面を濡らす雫を見て、

Aちゃんも、同じ景色を見てるのかなあ、なんて。



















「コーヒーとココア、どっちがいい?」














突然、背後から掛けられた声。


濡れたままの顔をゆるゆると上げる。









「...コンポタも、あるよ」







滲んだ視界でもわかる、優しい笑顔。












「...頑張ったね、光」










そっとのせられた手は、とっても暖かかった。



缶を持っていたせいか、それとも、

先程まで隣りにいた彼女の手が冷たかったからか。










「......これで、よかった、?」


「...良かったかは、光が決めるんだよ」



















「...じゃあ、良かったよ」










君の人生が彩られるのなら、それでいいんだ。


君が世界のどこかで笑ってくれるなら、死んだっていいんだ。


君が幸せになれるなら、何だって投げ出せるよ。












あわよくば、


その瞳に映るのが、俺でありたかった。
















たった、それだけ。



Aちゃんの幸せを前にすれば、あまりに小さな願い。



















「...Aちゃん、幸せかなあ、?」




「...これから先のことはわかんないけど」



















「光といるときの春宮、楽しそうだったよ」














「......それなら、いいや」





「...よし、お菓子パーティーでもする?」


「姉ちゃんとAちゃんを幸せにし隊?」


「そう!(笑)」

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月紀 - 完結おめでとうございます。silentの作品の中で一番好きな作品で、切なさと儚さに愛を感じられる素敵なお話でした。これからも応援しております。 (11月27日 21時) (レス) @page6 id: 30b4bd6276 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 世界観がすごく好みの作品で大好きです。綺麗な言葉でつくられた世界に浸れました。完結おめでとうございます。 (8月10日 23時) (レス) @page6 id: 4b5070ea35 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綺桜 | 作成日時:2023年4月13日 23時

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