欲の吐き溜め 短､中編集

綺麗なままで smbr ページ41

俺はBroooockのことが好き。

そしてBroooockも俺のことが好き。

俺らは両想い、
そんなのとっくに、俺も、Broooockも知っている。

だけど、俺らは付き合っていない。

「すーまーさんっ♪」

「…ん、何？」

「何してるの？」

「本読んでる」

「だよねー。見ればわかるもん」

「じゃあなんで聞いたんだよ…」

「気分かな」

「へぇ」

そう返してBroooockを見たあとまた本に目を戻す。

「…ねぇ、その本面白い？」

「あぁ。読むか？…読み終わったら貸すよ。」

「うん！ありがと！」

Broooockも何処からか本を持ってきて2人で本を読む。
静かな部屋にページを捲る音だけが響く。
これが俺らで言う"デート"のようなもの。

他の奴らは『寂しい』とか『付き合えよ』なんて言うのかもしれない。
実際言われた言葉だが。

巫山戯るな。俺らはお前らじゃない。

俺らには俺らなりの考えがある。

いいじゃないか。こんな距離感でも。こんな関係でも。

これぞ俗に言う友達以上恋人未満ってやつなんだろうな。

「ｰーまｰん」

「すーまーさん！」

「、う"えぇｯ!?」

「ﾌﾟｯあははｯはｯはwww」

「ﾋｰ､ﾋｰww…やっぱすまさんおもろーw」

目の前で俺の反応に笑うBroooock。
そんなところも愛おしい。

「で、どうしたんだ？」

「あ、いやもう時間も遅いから帰ろうかなって…」

「…泊まってけば？」

「！…良いの？」

「あぁ、いいよ。」

OKを出すとBroooockは飛びついてきた。
なんかBroooockのしっぽが見えた気がする。

「ン〜すまさん」

「なんだ？」

「呼んだだけ！」

「なんだよそれ…」

「すまさんすまさん！」

嗚呼、そういう事か。

「Broooock。Broooock。」

「！なぁに？すまさん！」

「ﾌｯ呼んだだけだよ。」

「えへへ〜何それ〜」

Broooockは本当に可愛い。
でも、付き合ったりはしない。
これは俺らの中の暗黙のルールだ。

今のままでも、俺も、Broooockも満足している。

これ以上、なんて今はいらないんだ。

いつかは越してしまうのかもしれない。
その時は、一緒に消えよう。

欲に溺れて、醜くなるのなら。
何時までも、Broooockとは綺麗な関係で居たい。
Broooockの前では、綺麗な俺で居たい。

Broooockも同じことを思っている。
だからこの関係が続いてる。

俺らは似たもの同士なんだ。
…そんなとこにお互い惹かれたんだ。

Broooockとこれ以上の関係になりたい。

…なんて願わないからさ、

ずっとBroooockと一緒にいさせてよ、神様。

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