物色(むぎ) ページ5
姉side
「……ちょっと行ってくる!」
そう言い残し、ドタドタと家を飛び出してった我が妹、A。
「どこいっちゃったんだろ〜。……ん?」
これは…神様が与えてくれたチャンスなのでは??
神様が言ってる…今のうちに愛するAの部屋を物色するのだ…と。
そうと決まればすぐだ。
まずは、リビング。
部屋の雰囲気はシンプル・イズ・ベストって感じ。茶色の机に白の椅子。ちゃんとした観葉植物もあって。女子が住んでるとは思えないほど殺風景というか…。まぁそんな感じの部屋だ。
「ここは何もなさそう…。」
今日から住む家だ。部屋を把握しとかないとね!!
風呂、トイレ、キッチン、ダイニングまでみてラスト。
「Aの部屋……!!」
いつ頃からだろう。Aの部屋に入れなくなったのは。こっそり入ろうとしてもドアノブに手をかけた瞬間、ものすごい勢いで阻止してきたりしてここ数年入ってないのだ。
「緊張する…。お邪魔します!!」
ドアノブに手をかけても襲ってこない。よし。
「なに、これ…。」
ドアを開けると、そこにはいかにもオタクって感じの部屋がひろがっていた。
アニメのポスターやフィギュア、ゲームや攻略本など様々なオタクグッズが並んでいた。
ベッドの上にはイヤホンのささったゲーム機とスマホがあった。
「嘘でしょ…」
妹がオタクになってたなんて…。
ショック…。でも、ここはお姉ちゃんなんだから、妹の趣味を受け入れるべきだ、うん。
そう自分に言い聞かせ、勉強机に目をやる。
机にはちゃんとした勉強道具や教科書があった。
「あれ、なにこれ」
そこには大事そうに写真立てに入ってる1枚の写真があった。
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作者名:りな&木ノ葉 x他1人 | 作者ホームページ:http://urahai
作成日時:2016年12月31日 23時