第4話♢緑化委員会 ページ5
ザッザッ
放課後、生徒のみんなが部活へ行ったり帰宅をしたり、各自の行動を取り始めた頃
花壇に数人の生徒が集まっていた。
男子生徒1「こ、これは…」
女子生徒1「酷い…！！」
その生徒たちは、花壇にある草や花がポキッと折れているのを目にした。
その花や草たちは、全部抜いて新しく植え替えるつもりだったが、
去年の先輩やみんなが大事に育ててきたものだ。
そんなものがポキッと茎から折れてしまい、
生徒たちはショックを受けていたり、あるいは怒りを覚えたりしていた。
『……………………。』
すると、ある生徒がその折れた花に触れた。
男子生徒2「月ヶ原先輩！！これ、スコップまでも置いてありますよ！
片付けもしなかったなんて…！！」
『……………………………。』
その生徒に対して、他の生徒(後輩)たちがそいつに酷く抗議する。
男子生徒1「というか、今日の担当は虹村だろ？何やってんだよ！アイツ。」
女子生徒2「決まってんじゃん！どうせ、サボったんだよ！
アイツ、す〜ぐサボるから！」
男子生徒2「ほんとそれな。なんでアイツ緑化委員会入ったんだよ。いる意味ねぇだろ。
月ヶ原先輩ならまだしも。」
そうやって、今日の担当だった【虹村億泰】に対して、激しいバッシングが放たれた。
だが、1人だけ、たった1人が違ったようだ。
『コラ、みんな。虹村くんがやったって見た訳では無いんだから、
そうやって決めつけるのはよそうね。』
そう、その一風変わった生徒がそう言うと、
さっきまで言いたい放題だった生徒たちは男女問わず、シーンと静まり返った。
『明日は僕が担当だからやっておくよ。ついでに、虹村くんにどういうことか聞いてみる。
だから、君たちは心配しなくていい。』
女子生徒1「で、でも月ヶ原先輩！やめた方がいいですよ…アイツ、不良ですよ？」
男子生徒2「そうです！先輩のお手を煩わせる訳には行きません！ここは俺が…」
そう生徒たちが言った瞬間、パンッと両手を重ねる華麗な音が響いた。
『みんなは心配しないで。大丈夫だから。ね？』
やったのは、この一風変わった男だった。
男は優しく微笑むと、そうみんなに言い聞かせ、帰宅させた。
その後、男は花壇をじーっと1人でずっと見つめていたのだった。
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TENSI(プロフ) - TENSIです。応援、ありがとうございます！励みに頑張っていきますので、よろしくお願いします！ (2022年5月15日 21時) (
レス) id: 7e7c0fa434 (このIDを非表示/違反報告)
タナカ - 面白いです！続きも楽しみにしています〜！ (2022年5月15日 11時) (レス) @page9 id: 8c3ccd189e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：TENSI | 作成日時：2022年5月13日 3時
