オムライス (ページ12)

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え。
どゆこと？
ん？
待って、理解不能だよ、俺。

冷蔵庫からレモネードを取り出してグラスに注ぐ。
冷たいのが俺の喉を潤した。

俺が見たのが間違いじゃない限り、紫耀は永瀬廉と一緒に暮らしていたことがあるということ。
え、なにそれ。

紫耀、めっちゃ幸せ者じゃん。

いやだって、あんな美人と住んでたんだよ？一緒に暮らしてたんだよ？目の保養でしかないし、そんなの幸せ以外なにものでもないじゃん！

一瞬で永瀬廉のファンと化した俺は1人でニヤニヤしながら再びスマホを指でなぞる。

YouTube以外にも、S君とのことはちょくちょく掲載されていた。

「あれ、」
いくつかの写真で手が止まる。

『２０歳になりましたー。今日はお仕事もお休みにしてもらって、ゆっくり過ごさせてもらいましたー。いろんな先輩方からもお祝いしてもらえて嬉しいです。ちなみにS君からは俺がずっと狙ってた時計をいただきましたー。あとハンバーグ作ってもらいましたー。ありがと』

美味しそうに盛り付けされた2人分のハンバーグと、高級ブランドの腕時計。
さらに指を滑らせば、

『いつやったかなー。昔S君が俺にS君と色違いのネックレスをプレゼントしてくれたので、今回は俺が色違いのリングをプレゼントしましたー。S君からは香水もらいましたー。めいくり』

２つのリングと丁寧にラッピングさせた香水が並んでいた。

誕生日ならまだしも、
恋人でもない男2人でクリスマスプレゼントなんて用意するだろうか。

まさか、本当に恋人だったりして、、、

いや、2人は幼馴染だし、あり得るかもしれない。大丈夫。俺の勘違いだ。思い込みだ。昔から思い込みが激しいと言われてきた。きっとそうだ。

それに、もし付き合っていたとしても、
紫耀はもう俺と付き合っていて、一緒に住んでいて、俺たちは愛し合っている。
だから、

大丈夫。