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壊相「ごめん兄さん、私がついていながら……血塗……」

『っ……』

虎杖「泣いた……?」



















目の前の呪霊は、その瞳から一筋の涙を流し、弟の亡骸を見ながらそうボソリと呟いた


兄さん……?ごめん……?

この二人……いや、「兄さん」と呼ばれる三人兄弟は、本当の人間のように固い絆があるんだ

家族の形を……壊してしまった……



















釘崎「コイツ、何で祓っても消えない?まだ生きて……違う!呪霊じゃない!!
  肉体があるんだ!!」


「危ねえぞ!!」


壊相「……っ!」



















道の真ん中で戦っていたので、当然車は走ってくる

軽トラックの運転手に怒鳴られてしまった

それを良いことに、呪霊は凄い速さで荷台に飛び乗った



















虎杖「しまった!アイツ、軽トラの荷台に————」


「な、なんだ!?」

壊相「スピードを上げろ、ブレーキを踏めば殺す。わかったな?」

「ひい!?」

壊相「追うなよ……呪術師……」



















やっぱり、一般人にも見えてる!!

野薔薇ちゃんの言った通り、呪霊じゃない!!


追うなよ、と呟いたその呪霊は荷台に乗ったままどんどんと遠ざかっていく

その後を当然追いかけない訳もなく————



















虎杖「來絆!!釘崎!!」

『はいはい!!』

釘崎「急かすな!!
  芻霊呪法……【共鳴り】!!」



















血を浴びた自身の腕に思い切り釘を打ち込めば、そのつながりを辿って本体であるあの呪霊……いや、呪詛師にダメージが入る



















壊相「っ!?」



















雷を纏う白虎に向かわせて相手をスタンさせると、最後に車に追いついた悠仁が拳に呪力をいっぱいに込めて思い切りその拳を腹に食い込ませる

その弊害で辺りは砂埃に包まれる


軽トラックの荷台から転げ落ちたその呪詛師へ、悠仁の一撃

苦悶の表情を浮かべた後、呪詛師は生命活動を止めた



















虎杖「……いってぇ」

『うん、痛い……ね……』



















うん、痛い……

さっき受けた攻撃よりも、ガードレールに体をぶつけた時よりも……




心が痛くて痛くて堪らない




壊してしまった家族の形……呪霊だと思っていたけれど、それでも形成されていた【絆】を自分の手で壊してしまった

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ゆっきーぷ(プロフ) - 香楽さん» ありがとうございます!しばらく福岡分校編になると思いますが、更新頑張ります! (4月11日 7時) (レス) id: c1449037ee (このIDを非表示/違反報告)
香楽(プロフ) - 今後どうなっていくのか楽しみです!更新頑張ってください! (4月10日 23時) (レス) @page30 id: 3994d8f3f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2024年2月23日 21時

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