夜の術師 三の章 【呪術廻戦】

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壊相「何故そこまで動ける！？」

『悠仁をそこらの普通の人間と一緒にしたらダメだよ！』



















人を守るために、人の危険を顧みず、自ら毒を取り込むような人なんだ

しかも取り込んだのは毒中の毒……呪いの王、両面宿儺の器。だからあらゆる毒に耐性がある

分解の痛みはあったとしても、その果ての毒は効かない

それに、痛みだけじゃ、虎杖悠仁は止まらない！！



















虎杖「シッ！！！」

血塗「グガッ……！？」

壊相「血塗ゥウウウウウ！！！」

釘崎「うるせぇなぁ……【共鳴り】！！」



















軋む体を無理やり動かし、次は白虎も同時召喚して応戦する

逃げながらも野薔薇ちゃんの【共鳴り】、悠仁の打撃が入るため二人の動きはだんだんとキレがなくなる



















壊相「ぐっ、なんの！！」



















共鳴りを合図に、悠仁は呪霊の弟に背を向け兄の方へと走り出す

逆に野薔薇ちゃんは弟の方へ————



















壊相「女ぁぁあぁあああああ！！」



















兄の方は叫んだと思えば、すぐに眉間に皺を寄せて複雑な表情でいろいろなことを考え始めた



















壊相「絶対に術式は解かない！！」

血塗「ア、ァ、兄者ァ……」

釘崎・虎杖「「『！！』」」



















弟が殴られたボコボコの顔で、血を吐きながら命乞いをするように小さくそう呟くと、先ほど術式を解かないと宣言した矢先に、体に巡る鋭い痛みが消え、術式が解けていることを知った



















虎杖「っらぁ！！」

壊相「ぐっ……【翅王】！！」

血塗「ふぉぉぉぉぉぉぉ……！」



















野薔薇ちゃんは五寸釘に、私は威嚇して今にも飛びつきそうな白虎に、悠仁は掌に呪力を乗せる

そしてそこから放たれる黒い火花————



















血塗「ぎぅぅぅぅぉぉぉ……兄者ァア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛！！！！」

釘崎「まだ、こっちは見せてなかったわね……【簪】！！」



















すると弟の方に刺さっていた釘が、野薔薇ちゃんの指弾きを合図に流れている呪力が弾けた

そして弟はバタリと地面に倒れた



















釘崎「心配しなくても、すぐに兄貴も送ってやるわ」

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