三十話 ページ21
血塗「……!」
野薔薇ちゃんは自分の体のことなんてお構いなしに、どんどん腕へ【共鳴り】を打っていく
グサッ、グシュと時々そんな生々しい音が聞こえてきて、見ているのも辛くなるほどだった
でも……私だって見てるだけにはいかない
この毒はその血を浴びた本人だけが影響を受けるもの
なら……!!
『来い、【朱雀】!!』
この前の交流会の一件で【朱雀】を顕現したことをきっかけに、私の呪力が少し増えたらしい
そして五条先生に、召喚するにあたって大事なことを教えてもらった
私は【召喚者】……そして私に応えてくれる彼らは【召喚される者】たち……この差を明確にするために、私は彼らに【命令】を、それに彼らが【応えた】ら初めて召喚が実現するらしい
白虎に対しては【命令】出来ていたとしても、朱雀に対してはほとんど【お願い】に近いようなもので、この間召喚できたのはただの朱雀の気まぐれ……それでは駄目らしい
真っ赤な炎が風に靡く
私は昼よりも夜の方が呪力の使い勝手がいい
それは帳が降りた擬似的な夜でも可能
だから【朱雀】はより繊細に、より多く使える夜でないと召喚は難しい
『突っ込め』
スッと右手を前に突き出し、自分でも驚くほど冷えた声でそう言い放てば朱雀もキリッとした表情で真っ直ぐと風のような速さで敵に向かっていく
けれど兄弟には容易く避けられてしまう
でも大丈に、そんなことはとうのとっくに想定済み
『
再び一気に呪力を流すと、それを合図に朱雀はその口から溶岩のように赤い業火を辺り一面に放った
それももちろん効いているようで、炎が薄くなった後少し焦げた二人は【共鳴り】も相まって息絶え絶えだった
壊相「なかなかに強烈だが、何度やっても私たちの命には届かない。我慢さえ
していれば、いずれ死ぬのはアナタ方!
しかも【朽】の発動中は痛みと毒でまともに動け————」
虎杖「はっ!」
血塗「ギャッ!?」
悠仁はいつもと変わらない呪力の乗った拳で、弟の方の呪霊を思い切り殴る
当然呪霊なので効果はバツグンだ
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ゆっきーぷ(プロフ) - 香楽さん» ありがとうございます!しばらく福岡分校編になると思いますが、更新頑張ります! (4月11日 7時) (レス) id: c1449037ee (このIDを非表示/違反報告)
香楽(プロフ) - 今後どうなっていくのか楽しみです!更新頑張ってください! (4月10日 23時) (レス) @page30 id: 3994d8f3f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2024年2月23日 21時