・ ページ19
『っ……!!!』
続いて森の中で悠仁の後ろを追いかけるけれど、それも遠くにギリギリ姿が見えるくらいだった
すぐ後ろでは呪力の気配がする
きっとまだ追いかけて来ているのだろう
後は振り返らずひたすらに前を向いて走る
森の中の茂みをひたすらに、飛び出ていた細い枝が私の脚に当たり肌を切り裂く
息も上がり、冷気が顔に当たって自然と目には涙が薄らと溜まる
後ろからは絶えず遠距離の攻撃が飛んできて、それを躱わしながら逃げるのは至難の業だった
『ゔぇっ……!!』
森を抜け出した先には車道があり、ジャンプをすると勢い余って思い切りガードレールに体をぶつける
虎杖「うっし、射程外だな」
釘崎「よくやった、褒めてつかわす」
虎杖「へいへい」
釘崎「……嘘。アリガト」
『あははっ……』
一瞬息ができなかったけれど、もうそこまで息のしにくさは感じられなくなり野薔薇ちゃんの素直じゃない可愛いところを見て思わず笑みがこぼれる
立ち上がってスカートの土を払うと、先ほどの呪霊の弟がやって来た
血塗「にいいいいいいい」
虎杖「危ねえっ!?」
『うおっ……!!』
いきなりドンと悠仁に押され、何事かと思えば私は逃げ遅れたようでその弟の吐いた血がベットリと付いていた
釘崎「虎杖、來絆!!……ぐっ!!」
壊相「心配しなくても、弟の血に私にような性質はありませんよ。私のだって、
全身に浴びでもしない限り、死にはしません」
死には……?
やっぱり他の効果があるのか……?
壊相「まぁ、死ぬ程痛みますがね……私たちの術式はここからです!」
呪霊の兄の方が手を握り、小指だけを立てると【蝕爛腐術・
すると血を浴びた私たち全員が、その浴びた箇所……私の場合左半身、悠仁は顔の左側、野薔薇ちゃんも左腕と顔の左側に、黒い薔薇のような模様が浮かび上がった
壊相「粘膜、傷口、私たち兄弟どちらかの血を取り込み……私たち兄弟
どちらかが術式を発動すれば、侵入箇所から腐蝕が始まります。
そちらの少年はもって15分。お嬢さん方は10分が限界でしょう」
29人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆっきーぷ(プロフ) - 香楽さん» ありがとうございます!しばらく福岡分校編になると思いますが、更新頑張ります! (4月11日 7時) (レス) id: c1449037ee (このIDを非表示/違反報告)
香楽(プロフ) - 今後どうなっていくのか楽しみです!更新頑張ってください! (4月10日 23時) (レス) @page30 id: 3994d8f3f3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2024年2月23日 21時