世界の旅人【原神】 (ページ8)

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7話ページ8

そしてガンダルヴァ村で数日を過ごした

私の足の酷い痣も、今ではだいぶ薄くなり、ティナリさんの処置のおかげでもう以前と変わりなく走り回ることもできるようになった

けれど、それと同時に彼にお姉ちゃんのことを隠すのもそろそろ限界に近づいていた

今まではティナリさんが来る前にお姉ちゃんを起こして日記を読ませるようにしていたけれど、最近はお姉ちゃんの眠りも深くなっている

今では二度や三度呼びかけるだけでは起きない

『っ！』

ハッと目が覚めると、もうすぐティナリさんが来る頃の時間になっていた

私まで寝坊してしまった

お姉ちゃんを一生懸命揺すっても一向に起きる気配がない

すると扉が開いた

ﾃｨﾅﾘ「エルマ、ヒルマ、もう起きた？」

『あっ、えっと……』

ﾃｨﾅﾘ「入るよ？」

『待っ———！』

止めようとしたけれど、朝ごはんを持ったティナリさんが入ってきてしまった

お姉ちゃんはまだ目が覚めていない

まだ気持ちよさそうにスヤスヤと寝息を立てるお姉ちゃんを見て、ティナリさんは苦笑した

ﾃｨﾅﾘ「もう、エルマは寝坊助だね。ほら、起きてよ」

エルマ「んぅ……んぇ……？えっと……どなたですか？」

……終わった

起きたお姉ちゃんには当然記憶がないのでこの状況の意味がわかっておらず、お姉ちゃんの不思議な発言にティナリさんも不思議そうに目を丸くしている

ﾃｨﾅﾘ「えっと、エルマ？まだ寝ぼけてるのかな」

エルマ「えっ、どうして私の名前を……？」

ﾃｨﾅﾘ「エルマ、君もしかして、本当に記憶が……？」

やっぱりコレイさんに聞いたように、ティナリさんは頭が良かった

すぐにお姉ちゃんのこの発言が嘘ではないことを見抜き、それから考察を始めようとしていた

『えっと、ティナリさん！隠していてごめんなさい……ちょっと、
　人のいないところでお話ししませんか？』

エルマ「え、ヒルマ……？どうしたの？ここはどこ？今何してるの？」

今日はお姉ちゃんが私のことを忘れなかった

最近ずっと一緒にいたからだろうか

でも今はそんなことより、ティナリさんに状況を説明しなければ