28話 ページ29
その言葉は穏やかな声色でも、その中にある芯はコレイのことを想っている師匠の言葉だった
パイモン「おう、ティナリ。任せてくれ!」
空「コレイは大丈夫?」
ティナリ「まあ、ひどくはないよ。
今回倒れたのはここ数日、体力の消耗が激しかったからだ。薬も飲ませたし、
ちょっと休めば治ると思う」
『よかったです……』
ティナリ「でも、コレイがガンダルヴァ村に来た当初は、確かに今よりずっと
マシだった。
あの時、彼女はレンジャーの仕事に興味津々でさ、知識も学びたがってた。
だから加わってもらったんだ」
ティナリさんはどこか懐かしそうに呟いた
ティナリ「でも最近は体力がかなり落ちてきてる。適度な運動はずっと必要だけど、
やっぱり長距離の巡回はもう、やめておいた方がいい。
さあ、これでコレイの状況はもう全部説明したよ。これから彼女の薬草を
採りに行かなくちゃいけないから、話はここまで」
空「私たちも一緒に行っていい?」
パイモン「連れて行ってくれ、ティナリ。オイラたちもコレイのためになにか
したいんだ」
『はい……!』
エルマ「私たちも手伝うよ!」
四人で押すと、ティナリさんは顎に手を当てて悩んでいるようだったけれど、私たちをチラチラと見て何かを決断したようだった
ティナリ「……まあいっか。だけど雨林は危険だし、空もヒルマも療養中なんだから、
道中は僕の指示通りに動いてね。いい?」
パイモン「ああ、わかったぜ!」
ティナリ「じゃあ行こう。採りに行くのは、「サウマラタ蓮」って植物だ。
魔鱗病患者の体力を回復してくれる」
向かっている最中に、その植物の情報を集める
丘の上から、ガンダルヴァ村より南にある水辺へ向かうらしい
パイモン「ティナリ、その植物はどこに生えてるんだ?」
ティナリ「サウマラタ蓮は雨林に点在してる。ガンダルヴァ村の近くでも
よく見かけるよ」
パイモン「名前からすると、水のあるところで探したほうがよさそうだな」
ティナリ「うん、サウマラタ蓮は水生植物だからね。水面に浮かぶ大きな青い
花みたいで、結構目立つんだよ」
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作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2023年12月1日 18時