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26話 ページ27

そして続けてティナリさんはコレイさんについて話をする



















ティナリ「でも、先に言っておくけど、コレイに関することを君たちに教えるのは、
  君たちの身分や経験とはまったく関係ない。理由は一つ———コレイに
  頼まれたから」

エルマ「『!』」



















きっと話したくないであろう内容を、来て知り合ったばかりの私たちに話そうとしてくれたことに驚き、お姉ちゃんと顔を見合わせる



















ティナリ「正直言うと、コレイの過去を君たちに教えるのには賛成できないけど……
  コレイ曰く、君たちが友達として誠実に接してくれたから、コレイも
  同じように君たちに接するべきなんだってさ」

パイモン「ティナリ、コレイはなんの病気にかかってるんだ?「持病」って言ってた
  けど、まさかずっと前から病気だったのか?」

ティナリ「そうだ。コレイはまだ小さい頃に、「魔鱗病(まりんびょう)」という病を患ってしまった」

パイモン「「魔鱗病」?」

ティナリ「これはスメール特有の疾患でね」



















ティナリさんの話によると、魔鱗病とは患者の体に灰色がかった黒いウロコ状組織が現れることから、その名が付けられた

最初は皮膚が変化した部分に少ししびれを感じる程度なんだけど、病状が進行すると手足の指に力が入らなくなり、時には感覚がなくなることもあるらしい

そして段々患者は自分の体を制御できなくなり、やがては完全に動けなくなってしまうとのこと



















パイモン「それ、けっこう怖くないか……」

空「「自分の体を制御できない」?」



















その言葉にパイモンはハッとした



















パイモン「待った、まさかこの間コレイがうっかりしたのも、原因は……」

ティナリ「うん、魔鱗病の影響だよ。だからコレイにはなるべくものを持たせず、
  自分を傷つけさせないようにしてる」

エルマ「その疾患って治るの?」

ティナリ「適切な治療方法をとれば、病気の進行を効果的に抑制することはできるよ。
  でも、残念だけど魔鱗病を完治させる方法はまだない」

『そうだったんですか……』



















何ともいえない……悲しい病気ですね……

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作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2023年12月1日 18時

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