21話 ページ22
パイモンが得意げに言うと、空くんは額に手を当てて首を左右に振った
コレイ「今日はレンジャーがよく食べる「ピタ」っていう携帯食を持って来た。
口に合うかどうかはわからないけど」
『ありがとうございま———って、わぁっ……!』
コレイさんから受け取ろうとすると、それはするりと手を通り抜けていき、地面へ真っ逆さまだった
パイモン「やばい、落ちちゃったぞ……」
コレイ「平気平気、油紙で何重にも包んであるから、中のピタは汚れたりしてない
はずだ」
『はい、大丈夫そうですね』
拾って中を見たけれど、そこまで土がついているようには見えなかった
それに本当に分厚い油紙に包まれているので大丈夫だろう
パイモン「ふっ……焦ったぜ」
エルマ「ほんと、よかったぁ、私のご飯が〜って思ったよ……」
そしてコレイさんと一緒に食事を楽しんだ……
パイモンは口いっぱいに頬張りながら、顔を輝かせる
お姉ちゃんもまるでハムスターみたいに口がパンパン状態で目をキラキラと輝かせていた
エルマ「ん〜!おいひぃ〜!」
『お姉ちゃん、口の中に食べ物を入れた状態で話さないでください。
話すのは飲み込んでからです』
エルマ「ふぁ〜い」
パイモン「これ、うまいぞ!コレイって料理の腕がいいんだな。
油紙で包んであってよかったぜ。じゃないと、オイラは心が痛むあまり、
眠れなくなるところだった」
コレイ「ははっ、それは大げさだろう……」
コレイさんは苦笑いを浮かべる
コレイ「でも、そんなに気に入ってくれたんなら、今度レシピを書き写してやるよ。
コツも書いておくから、安心してくれ、すぐ覚えるよ」
エルマ「私もほしい!」
『ちょっと、お姉ちゃん……!』
コレイ「大丈夫だ。エルマにもあげるよ」
エルマ「やったぁ!」
『ありがとうございます……』
パイモン「ありがとな、コレイ!おまえみたいに真面目なやつでも、うっかり
しちゃうことがあるんだな」
コレイ「ははっ、まあ、ちょっとな……」
『?』
いい止まるコレイさんに首を傾げる
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作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2023年12月1日 18時