世界の旅人【原神】 (ページ21)

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20話ページ21

『みなさん、お疲れ様です』

エルマ「へへん、こんなのへっちゃらだよ」

『お姉ちゃんはそう言うと思いました』

二人でニコニコと話していれば、パイモンはこちらを見て腕を組みながら感心したように声を漏らす

ﾊﾟｲﾓﾝ「お前ら、ほんとに仲良いよな」

『そうですね、ケンカもしたことはありませんし……』

エルマ「なんてったって、私はヒルマのことがだーいすきだからね！
　ヒルマも私のことがだーいすきなの！だからケンカなんてしないよ？」

『お姉ちゃん、あまり大きな声で言うものじゃないと思いますけど』

ﾊﾟｲﾓﾝ「否定はしないんだな……」

お姉ちゃんは私の後ろから飛び乗るように抱きつき、首に手を回す

私も首のある腕に手を添えながら答えると、パイモンはジト目でこちらを見つめていた

確かに喧嘩はしたことない

私がお姉ちゃんを一番に優先する理由は、ただ単に好きだからという純粋な気持ちだけではないような気がする

きっと、呪いのことも、無意識のうちに考えてしまっているんだろう

『それではコレイさんのところに行きましょう。
　もう待っていると思います』

ﾊﾟｲﾓﾝ「それもそうだな」

コレイさんはもう待っていたようで、木の下にある横たわる幹に腰をかけて待っていた

ﾊﾟｲﾓﾝ「コレイ、戻ったぞ」

私たちに気づいたコレイはぴょんと木の幹から飛び降り、こちらに歩いてきた

日も傾き出して、五人の影が伸びる

ｺﾚｲ「お疲れさま。登ったり降りたり、大変だっただろう。水と食べ物も持って
　きたから、ここでしばらく休憩しよう」

『いいですね、私も手伝います』

ﾊﾟｲﾓﾝ「やった！どんな美味しいものだ？」

空「パイモン、はしたないよ……」

コレイさんの手にある籠の中をパイモンはキラキラとした目で見つめる

そしてそれを空くんが軽く注意すると、パイモンはムッと頬を膨らませた

ﾊﾟｲﾓﾝ「いいじゃないか、コレイはもう知らないやつじゃないんだし。それに
　食事をする人間の熱意は料理人に対する一番の称賛だぜ」