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16話 ページ17

コレイ「よし、この灯りも大丈夫」



















そして道を外れて、大きな岩の前に立った

どうしたのだろうと首を傾げていると、コレイさんは岩の上を指差した



















コレイ「七天神像はあの巨大な岩の上だ。お前たちもこの道を通ったなら、
  気付いたんじゃないか?」

『え……あそこ、ですか?』

コレイ「ちょっと高いよな。登るのがきつかったら、無理しなくていいよ。
  師匠は気にしないから」

空「大丈夫、登るのは得意だから」

『私は遠慮しておきます……』

エルマ「そうだよね、ヒルマは足のこともあるし……よしっ、ここは
  お姉ちゃんに任せなさい。私が代わりに行ってきてあげる」



















高さに驚いて辞退を宣言すると、お姉ちゃんが自慢げにポンと胸を叩いた

クスッと笑ってから『では、お願いしますね』と言うとさらに嬉しそうに喜ぶのだからこちらまで嬉しくなってくる



















コレイ「じゃあ任せる。神像の周りのスペースは少ないから、気を付けて」

パイモン「空、エルマ、オイラも一緒に行くぜ。高い場所を掃除してやれるしな。
  ところでコレイ、草神ってどんな神なのか知らないか?」



















急に話が変わったけれど、私もお姉ちゃんの呪いを解く方法を神に聞いて回っている

なので草神の情報はとても重要だった

なにしろ、知恵の神なのだから、よっぽど重要な情報を持っているだろう



















コレイ「それって「マハールッカデヴァタ」のこと?それとも「クラクサ
  ナリデビ」?」

パイモン「え?「マハールッカデヴァタ」?
  あっ、もしかして、前の草神の名前なのか?」

コレイ「そうだよ。「マハールッカデヴァタ」はスメールの初代草神様だ。
  彼女が雨林を創り、砂漠の防砂壁を置いてくれたおかげで、みんな平和に
  暮らせるようになった」

『へぇ……』

コレイ「スメール人にとって、彼女は知恵と博愛、全能の象徴だよ。でも、彼女は
  何百年か前の災いで姿を消しちゃったんだ」


空「(カーンルイアの時の、雷電眞(らいでんまこと)みたいにかな……)」



















災いの話を聞くと、空くんは明らかに苦い表情をしていた

何か事情があるのだろうけど、他人の私が介入してはいけない気がした

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作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2023年12月1日 18時

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