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11話 ページ12

空「助けてくれてありがとう」

『いいえ、私は何もしていませんよ。ところで具合の方はどうですか?
  どこか痛いところとか……』

空「なんか……口の中が苦い」



















空くんは口に手を当てながら苦い顔をしている

私は思わずクスクスと笑ってしまう



















『それはきっとティナリさんが作った薬草スープだと思います。
  あなたが気絶している間にちょっとだけ口の中に入れさせてもらいました。
  あっ、そう言えばティナリさんから目が覚めたらもう一度飲んでくださいと
  言われているんでした。今呼んできます』



















呼びに行こうと外へ出ると、すぐそこにティナリさんが呆れたようにため息をつきながら問題を解決しているようだった

何やら毒キノコを食べたようで……

ティナリさんに空くんが目覚めたことを知らせると、お姉ちゃんとティナリさんが家に入ってきた



















エルマ「君、目が覚めたんだね!よかったよ」

空「ど、どうも……」

『この人は私の双子の姉のエルマです。よろしくお願いします。
  お姉ちゃん、こちらは空くんとパイモンです』



















紹介するとお姉ちゃんは嬉しそうに顔を明るくした

この村に住んでいる人とも、今までの国で出会ってきた人とも違う彼は、どこか不思議な雰囲気を纏っており、それを感じ取ったお姉ちゃんは嬉しそうだった



















ティナリ「もうパイモンには君が気を失った理由を説明したけど、君も目覚めた
  ことだし、もう一回説明するね」



















そう言って順に説明していく



















ティナリ「スメールの学派には、学者が森で修行しないといけない決まりがあってね。
 「パラハァム」って植物のお香を使って心を安定させて、瞑想状態に入るんだ。
  君たちは道を尋ねるために、学者のハイパシアが隠居している洞窟に近づいた。
  その時、洞窟の中ではそのお香が焚かれていた。そのお香は大半の人には
  影響がないんだけど、ごく一部の人の精神を壊してしまう。
  そして君たちはその一部の人だった。この説明で、伝わるかな?」

空「うん、すごくわかりやすいよ」

ティナリ「そっか、よかった。次は僕の質問に答えてほしいんだけど、倒れた後は、
  どんな感覚だった?」

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作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2023年12月1日 18時

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