【HQ】鈍感少女番外編3 (ページ9)

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金田一バースデー 3 ページ9

「んー、なるほどねえ」

私の目の前で腕を組む花巻さん。

そう、国見がダメなら他の人にすればいいじゃないってこと！

花巻さんと松川さんなら、お祭りごとが好きだし、何か良い案を教えてくれそう！

そう思って、部活の休憩中に聞いてみることにしたのだ。

「確かに、もう試合形式はネタ切れ感あるよなあ」

「でもそうなると、部室で祝うことになるけど、若葉は平気？」

松川さんに聞かれて、私は思わずギクッと身体を震わせてしまった。

渡さんの誕生日の時、私はクラッカーの音にビックリしてしまったのだ。

それはもちろん、金田一と国見は見ていたから知っている。

そして何故か、いつの間にか部内にも共有されていた。

多分、私の誕生日を祝ってくれた時にその話が出たんだと思う。

そう考えると、そこにも気を使わせてしまったのは申し訳ない。

でも、あの時は単純にクラッカーがどんなものか知らなかっただけだし、もう分かっている今なら、あの時ほど驚かない……はず。

まあ、もしかしたら分かっていてもびっくりするかもしれないけど……。

クラッカーを落とすほどじゃないでしょ。

そう思って、私は松川さんに頷いた。

「多分、大丈夫だと思います！」

すると、松川さんはフッと微笑んで、花巻さんの方を振り返る。

「だってよー、花巻」

「OK。じゃあ、後のことは俺たちに任せろ」

花巻さんは、ニヤリと笑って親指を立てた。