【HQ】鈍感少女番外編3 (ページ8)

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金田一バースデー 2 ページ8

「国見ー、なんかいい案ないの？」

私は、携帯を見ている国見の顔を覗き込む。

めんどくせーと言いたげな目がこちらを向いていた。

「お前って、めんどくさいのな」

ほら来た！

今の質問で、なんで私がめんどくさいって言われるのか分からないけど、予想はしてた。

だって、顔に書いてあるんだもん。

「じゃあ国見は、金田一の誕生日祝いたくないの？」

まだ関わりの少ない先輩ならともかく、金田一はもう3年も付き合いがある。

自分も祝ってもらった以上、何もしないわけにはいかない。

「祝いたい祝いたくないじゃなくてさ、若葉が考えているのって大体サプライズの話じゃん。そりゃネタ切れもするだろってこと」

うっ、と私は言葉に詰まった。

サプライズしたいけど、ネタ切れしているから私は今、国見に何か良い案がないか尋ねているのだから。

「別に無理にサプライズにすることないじゃん。金田一に何が欲しいか聞いた方が早いって」

国見はそういうところにあまり時間を使ったり悩んだりしなさそうだし、友達相手にそこまで大層な計画を立てる必要はないって思っているんだろうな。

私と考え方が真逆な人だから、そういうことを言うのも分かっているし、なんならごもっともな気さえしてしまう。

分かってはいるんだけど、誕生日に何が欲しい？って聞くの、なんか悔しいんだよな……。