【HQ】鈍感少女番外編3 (ページ25)

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岩泉バースデー 4 ページ25

そんな注意をした次の日、私は休み時間になると机の上でうんうん唸っていた。

「お前今日どうした？体調悪いのか？」

心配してくれたのだろうか、国見がペットボトル片手に私の机まで来てくれた。

頭以外は超絶元気である。

「今、考え中なの……」

自分でも驚くほど、冷めた声が出た。

でも、それくらい悩んでいることは確かなんだ。

いくら徹の案がダメダメとはいえ、頭ごなしに否定するのは良くない。

否定をするからには、何か代案を考えなきゃ。

そうじゃなくても、既に徹はふくれっ面で拗ねていそう。

本人に悪気があるわけじゃないからなあ。

……いや、あれは半分くらいはあるな。

ハジメが怒るところを見て楽しもう、みたいなところあるもん。

誕生日にそんなこと、絶対にさせないけど。

だから、こうして悩んでいるわけなんだけど、良いアイデアが1つも思い浮かばない。

だって、ついこの間金田一の誕生日をやったばかりだし、そんなにポンポン浮かぶわけないもんね。

「お前、また身構えすぎてる。楽しいことくらい、楽しい気分で考えろよ」

国見の呆れた声が飛んできた。

私が何を考えているのか、察したらしい。

エスパーか、怖いんだけど。

もちろん、国見の言うことは正しいけど、今回ばかりは私は悪くないもん。

悪いのは徹だもん。

でも、何も思い浮かばないってことは、案外同じ穴の狢なのかも……。