【HQ】鈍感少女番外編3 (ページ14)

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金田一バースデー 8 ページ14

金田一の誕生日当日。

私は、国見と一緒に金田一と学校に向かっていた。

渡さんの時のように、朝練前に部室で軽く祝うんだって。

それが、花巻さんと松川さんが出したサプライズの答え。

いろんな案が出たけど、朝練も控えていることから、結局この形に落ち着いたらしい。

クラッカー鳴らしておめでとうを言うだけなら、すぐに片付けて朝練が出来るもんね。

今回は、私はクラッカーを鳴らす役ではなかった。

いつも金田一と一緒に登下校をしているからという理由で、国見と2人で仕掛け人を演じる。

あのクラッカーの音でびっくりしなくていいかもしれないけど、迂闊に「クラッカー嫌だなあ」と声に出さないように気をつけなければならない。

金田一の後ろから、クラッカーで祝われる様子を眺めることになるんだけど、多分大きな音はそれでも聞こえるし、分かっていてもびっくりしそう。

でも、まだクラッカーの音に他の人よりもびっくりしてしまうから、金田一の後ろから徐々に慣らしていけばいいと、花巻さんと松川さんは言ってくれた。

その言葉に甘えて、私は今、金田一と国見と一緒に部室へと向かっている。

スタスタといつものように階段を上る金田一に対して、私と国見は金田一の少し後ろにつくように階段を上る。

部室のドアに金田一に1番に近づいてもらい、自分で開けてもらう作戦だった。

果たして、まんまと引っかかった金田一は、そのままドアノブを回してドアを開けた。