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文化祭 29 ページ28
私が部室に着く頃には、みんな着替え終わっていた。
あの、うん……とてもカオス。
上は体操着、下はフリフリのスカート、頭には遊園地のショップで売ってるようなカチューシャをつけている。
これ、今日が文化祭だからまだいいけど、1歩外に出たら職質されそうだな……。
第3体育館に行って、最終確認をする。
みんな、ちゃんと振り付けは頭に入っていた。
動きも、朝と同じで凄くいい。
ようやくここまで完成形を持ってこられたことに、私はホッとした。
昨日はもう徹が練習してなくて、とにかく焦っていたから。
でも、これで誰にとっても最高の後夜祭になること間違いなしだと思った。
日は傾き、そろそろバレー部の番が近づいてくる。
「そんじゃ、いろいろ指導してくれたAちゃんに、激励の言葉でもいただきますか〜」
本番のことばかり考えていた私は、突然の徹の言葉に動揺した。
今……なんて？
激励の言葉？なんて言えばいいんだろう？
頑張れ、みたいな感じでいいのかな？
そう思いながら、私はチラッとみんなの方を見た。
ここでいつもなら誰か止めに入るのに、なぜかみんな何も言わない。
え、もしかして、本当にやるの……？
カッコイイ……とは言えないし、可愛いとも言えないし……難しいな。
うんうん唸っていた私は、激励の言葉といえば……と考えてピンと閃いた。
バレー部なら、これしかないでしょ！
「信じてますよ、皆さん！」
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