【HQ】鈍感少女番外編1 (ページ9)

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松川＆矢巾バースデー 7 ページ9

「A……課金は一度ハマったらやめられないんだぞ」

「課金を薬中毒みたいに言うのやめてもらっていいですか？」

ハジメですら、信じられないと言いたげな顔で私を見ている。

それを横目で睨んだのは、花巻さんだった。

多分、花巻さんは課金したことがあるんだと思う。

私は、携帯にゲームなんか入っていないし、ハジメのお母さんから貰ったお小遣いは大切に使わないといけないから、ゲームに使うことはまずないんだけど。

「取り敢えず、コイツはプレゼント係から外した方がいいですよ」

「国見の意地悪！私だって、誕生日プレゼントくらい選べるもん！」

ちょっとだけカチンときて、私は言い返してしまった。

そりゃ、渡すものは本人が欲しいものとは違っちゃうかもしれないけどさ、こういうのは気持ちが大事だってハジメのお母さんが言ってたもん！

「ばーか」

机に頬杖をつきながら、国見は私の額に突然デコピンした。

「いった！」

「お前は人の誕生日祝う前に、まずたくさん祝わってもらえよ。そうじゃなきゃ、どんなプレゼントがいいかなんて分かんねえだろ」

その言葉に、少しだけドキッとした。

分かってる……私は、あまり誕生日を祝ってもらった経験がない。

徹やハジメは、当日になるとおめでとうって言ってくれたけど、プレゼントを貰っちゃうと親に怒られちゃうから断ってた。

そのせいで、何をあげたらその人が喜んでくれるのか、まだあまり分かっていないんだ。