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渡バースデー 7 ページ44
渡さんの反対側のコートには、徹、ハジメ、花巻さん、松川さん、金田一、国見が入った。
サーブは基本、渡さん側から。
でも、渡さんはリベロでサーブはしないから、矢巾さんがサーブで駆り出されることに。
といっても、この時点で攻撃してもポイントは入るけど、渡さんの力ではないので、あくまでも入れるだけサーブで。
トン、とボールを叩く音が聞こえる。
それを花巻さんがレシーブ。
徹のトスが上がった。
その先にいるのは、なんとなく察してはいたけどやっぱりハジメ。
徹はやっぱり、士気を上げたい時はハジメに上げるよね。
ハジメは、プレッシャーとかあまり気にしないからっていうのもあるんだろうけど。
初っ端から重い1発が入ったけど、渡さんはちゃんと上げていた。
そのままボールは、ネットを超える。
この時点で、渡さんが1ポイント。
リベロとなると、ハジメのあの重いスパイクを1発で上げちゃうんだ……。
いや、普段からそういうのを拾う練習もしているだろうし、そりゃ出来るか。
それでも凄いけど。
今度は、徹のトスは金田一に上がった。
それも渡さんは難なく拾う。
ボールがネットを越えて、渡さん、2ポイント。
その後も、ボールは床に落ちることなく、ラリーは続いていった。
3ポイント、4ポイントと、渡さんのポイントが上がる度に、だんだんあれ？と気づき始めた。
もしかしなくてもこれ……渡さんの方が徹たちよりも圧倒的に有利なのでは？
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