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国見バースデー 7 ページ29
国見の誕生日当日。
もう春休みに入ってはいるけど、バレー部は休むことなく毎日練習。
今日は部活が始まる前に、国見のお祝いをするのだそう。
練習が終わってからになっちゃうと、国見は疲れて祝うどころじゃなくなりそうだもんね。
私と金田一以外の部員は、今頃部室で準備をしていると思う。
そう、私と金田一は国見を連れてくる役だから、準備は免除されたのだ。
私たちが先に学校に来ちゃったら、国見に怪しまれちゃうからね。
いつも通り、ハジメの家の前に2人が来てくれる。
朝練ほど早いわけでもないのに、いつの間にか休日の時も2人は家の前まで来てくれるようになった。
1回、断ったんだけどダメって言われちゃったし。
なんか2人ともどんどん過保護になってきてない？
私のことを心配してくれているのは嬉しいんだけどね。
校門をくぐるところまでは、何事もなくクリアした。
私はもう、いつボロが出たらどうしようって家を出た時からヒヤヒヤしている。
私の嘘って、すぐにバレちゃうんだもん。
部室が見えてきて、あともう少しでこの緊張ともおさらばだ！とホッとしかけていた時だった。
「若葉、更衣室行かないのか？」
国見がのんびりとした口調で私に尋ねた。
完全に今のは不意打ちだった……。
いつもなら私は、女子更衣室に直行するから部室には行かない。
だから、いつまで経っても更衣室に行かない私を見て、国見は不思議に思ったんだと思う。
どうしよう……なんて答えよう……？
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