もしも青城がアイドルだったら 1 ページ18
爽やかなイントロが流れ、スポットライトの中、決めポーズを作った及川がウインクをした。
「俺たち、アイドルチームBlue Leaf's！皆、楽しんでいってね！」
女子の黄色い悲鳴が聞こえる中、それぞれのメンバーカラーが入った衣装に身を包むアイドルたち。
チームリーダーの及川率いる、岩泉、花巻、松川、国見、金田一のBlue Leaf's。
その舞台裏で、静かにライブの成功を祈るのは、マネージャーの若葉Aだった＿＿
「はーい、ストップストップ！」
「ん？どーした？」
突然ライブの雰囲気を壊し、手を叩いた及川に花巻が尋ねる。
「どーした？じゃないよ！」
バン！と部室のロッカーを、及川は思い切り叩いた。
「何これ、アイドルって？俺らバレー部でしょ？いつからアイドル部になったの？」
「お前なんで水差すようなこと言うんだよ。そういう雰囲気じゃなかっただろ、今」
岩泉の呆れた声に、みんなはうんうんと頷く。
休日の午前練習が終わり、ちょうど昼飯を食べ終わった後の暇な時間帯だった。
「いや、俺は別にいいよ？イケメンだしモテるし、アイドル部に行ったってセンター取れるし。でも、他のみんなは違うじゃん？アイドルじゃないじゃん！」
ナルシスト且つ煽るような及川の発言に、その場にいたほぼ全員がこめかみに血筋が浮かんでいた。
岩泉は、殴る一歩手前である。
「お前さ、アイドルパロって単語知ってる？」
「AIDORUPARO？」
「カタコトやめろ」
松川に聞かれた及川の言葉に、岩泉が頭をはたいた。
「痛いよ、岩ちゃん！」
もしも青城がアイドルだったら 2→←松川＆矢巾バースデー 15
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 17人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
