1166. 間違っていた幸せ ページ33
知ってる……なんとなく分かる。
今はもう、家族の元に戻りたいとは思わない。
絶対に嫌だ。
じゃあ、その後の生活はどうだろう?
嫌がらせは多かったけど、徹もハジメも金田一も国見も、部員の皆も……私の味方をしてくれる人が大勢いた。
今はもうそれすらないから、余計にあの頃の生活が幸せだったと思える。
でも、徹もハジメも、それが当たり前でいいと思っていたわけじゃなかったってこと……なんだよね?
及「今のAちゃんは、辛いことに慣れてしまったんだ。だから、君の嫌がらせにも鈍感だった。そうだろ?」
確かに、徹の言う通り、私はあの時と比較して大丈夫って思ったのかもしれない。
だって、嫌がらせをされてもそれを許せるくらい、心にゆとりがあった。
私は、皆といることが出来れば、それで幸せだったから。
でも、それなら……
貴「ねえ、ハジメ……。私の幸せは、間違いだったの?」
尋ねてみるも、ハジメは顔を歪めるだけで何も言ってくれない。
どう言おうか考えているのかもしれない。
でも、私は何より、自分が幸せだと思っていたものが人からは不幸に見えることにショックを受けていた。
もし、そうだとしたら……私が今まで、嫌がらせしてきた人たちを許したことも、優木さんのことを見て見ぬふりしていたことも、全部間違いだったってことになるんじゃないの?
私がしてきたことは、何もかも違っていたの?
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RIO - 一昨年から読ませてもらってるんですけど、コメントするのが今になってしまいました…(多分)。というか、今までの話もそうなんですけどホンマに毎回ハラハラしながら読ませてもらってます!更新頑張ってください! (2021年11月4日 1時) (レス) id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
ありりん(プロフ) - 鈍感少女シリーズ大好きです😊💕完結までどうなるのかドキドキで楽しみにしています😆✨これからも頑張ってください! (2021年9月27日 19時) (レス) @page13 id: 3650cccc93 (このIDを非表示/違反報告)
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