73. 待って、怖い ページ26
あれはヤバい……
幼馴染だから分かる。
だって、あんなに怒った2人、見たことないもん。
岩「お前、さっきから黙って聞いてりゃ、随分なこと言ってくれんじゃねぇか。
バレーに興味がない?どうでもいい?
ここはアイドルが集まってんじゃねぇんだよ!!
顔だけで中途半端に首突っ込んで、部活に支障きたすヤツなんて、こっちから願い下げだ、ボケ!」
徹「俺たちさ、優木ちゃんのこと、凄く頼りになるマネージャーだと思ってたんだよ。一緒に全国行きたいって思ってた。でも、優木ちゃんにとってはどうでもいいことだったんだね。凄く残念だよ。バレーじゃなくて顔に興味があるなら、そういうところ専門で活動してるところに行ったら?」
待って、怖い……。
今にも人を殺しそうな勢いだよ、危ないよ……!
岩「それで、自分のことがバレたら、それはAに八つ当たりか?ふざけんじゃねぇ!
アイツがどれだけ努力してきたか知らねぇだろーが!
アイツだって、幼馴染だからっていう気軽な理由で入ってきたんじゃねぇべ!
ここにはお前以外に、人を選んで入ってきた奴なんていねぇよ。
皆バレーが好きだから来るんだ!!!」
及「確かにAちゃんは、俺と岩ちゃんの幼馴染だ。
でもだからって、ずっといい思いしてきた訳じゃない。
表面だけ見て羨ましがって、挙句の果てに八つ当たりなんて、随分と自分勝手だね。
勘違いも程々にしろよ。
君がマネージャーに合格したのは、皆が君のことを好きだからじゃない。
マネージャーの仕事がキチンと出来て信頼出来そうなヤツだったからだ。
それを勘違いして、ここにいられると思うな」
咳の止まらない中で、2人の冷たい声だけが聞こえる。
2人が言っていることは正しくて、それで私のことを助けてくれたことが凄く嬉しかった。
金「大丈夫か、若葉」
気付いたら、両隣には金田一と国見がいた。
咳が止まらない私に、国見が吸入器を差し出す。
ここ最近で1番酷い発作に、危うく意識が飛びかけた。
時間が経つにつれて徐々に咳が治まってくるのと同時に、だんだん意識が薄れていく。
背中をさすってくれる感触も、ゆっくり吐いてと言ってくれる声も、先輩たちが駆け寄ってくる足音も、だんだん感じ取れなくなってきて。
私は、優木さんとの決着がつく前に意識を手放した。
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uefHYEIGisXCsvG(プロフ) - 優木さんの気持ち、よく分かる。世の中ってすごく不公平だよね。私は優木さんにちょっと感情移入しちゃうとこあるな〜 (2020年12月18日 16時) (レス) id: 4cefab5fa3 (このIDを非表示/違反報告)
朱夏(プロフ) - 77話神です!好きです!頑張ってください!(o^^o) (2018年9月19日 0時) (レス) id: ba5d47934d (このIDを非表示/違反報告)
(名前)あやな(プロフ) - これヤバイね。( ̄▽ ̄;)優木ちゃんドンマイ(´▽σ`)σ♪ (2018年9月14日 5時) (レス) id: 94765e7d31 (このIDを非表示/違反報告)
*マル* - 修羅場で優木先輩やっちゃった(^O^) おわたー (2018年9月14日 3時) (レス) id: 30b0dac975 (このIDを非表示/違反報告)
あゆか(プロフ) - 修羅場!!若葉ちゃんがんばれー!! (2018年9月12日 19時) (レス) id: fb58e16ee5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くれは* | 作成日時:2018年8月25日 16時