1013. 信じたくない事実 ページ22
今度はこっちが驚く番だった。
Aが、新しく入ったマネージャーに嫌がらせ……?
そんなこと、あるの?
自分を犠牲にしてでも、バレー部を支えていたAが?
黒「おいおい……まさかそれ、本気で言ってんのか?」
嘘だと思いたかった。
いや、信じられなかった。
だって、今までにもこの手の濡れ衣はあったし。
及『本気も何も紛れもない事実だよ。Aちゃんもいつもと様子が違った。直接見ていなかったにしても、今まで濡れ衣を着せられてキョトンとしていたAちゃんが一言も話さずに宮城を出ていったんだから』
携帯から聞こえる声は、とても苦しそうだった。
この人だって、きっと俺たちと同じで信じたくないんだ。
Aが人に嫌がらせをするなんて。
俺たちがAのことを大切に思っているように、青城の人たちもAを大切に思っている。
分かってはいたけど、Aが宮城を離れたことでどうしても許せなかった。
ただ、今はそれが治まって、代わりに混乱していた。
もし、本当にAが嫌がらせをしたのだとしたら……宮城から逃げるように東京に来た理由がそれなら……。
俺たちは、いったいどうしたらいいんだろう?
Aを責める権利は、俺たちにはない。
完全に蚊帳の外だから。
でも、このまま甘やかすのもダメだと思っている。
きっと、Aだって今までに何度も同じような理由で退部した人たちを見てきたはずだから。
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yu(プロフ) - 1000話みても全然飽きなくて考察はできないけれど次どんな展開が待ち受けてるんだろうといつもドキドキしてます!主人公の複雑な所がすごい好きです…これからも応援してます!! (2021年5月7日 0時) (レス) id: 57a83010d4 (このIDを非表示/違反報告)
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