889. ループする言い分 ページ36
国「お前……それマジで言ってんの?若葉が恋人じゃねえって言ってんじゃん」
蓮「こんな大勢の前で言えるわけがないだろ。ただ恥ずかしがって言ってるだけだよ」
国「だから、それがお前の都合って……はあ……」
ああ言えば、こう返される。
まるで、1つ前までの会話を忘れてしまっているのではと思うほど、蓮耶匁君の言い分はループしていた。
流石の国見も呆れ、それを聞いている周りもドン引きしていた。
そりゃそうだよね……だって、恋人じゃないってハッキリ言ってるのに聞かないんだもの。
貴「国見、もういいよ、代わって」
私はハジメの影から進みでると、蓮耶匁君の目の前に立った。
蓮耶匁君は、私を見てずっと微笑んでいる。
その目は、まだ私と恋人だと信じて疑っていなかった。
私は左手を挙げると思いっきり振りかぶり、蓮耶匁君の頬を叩いた。
乾いた音が空気中に木霊し、皆が驚いた目で私を見ているのがなんとなく伝わってきた。
蓮耶匁君ももちろん、私に急に叩かれるとは思っていなかったと思う。
今までで見たことないくらい、大きく目が見開かれていた。
貴「これが私の答えだよ、蓮耶匁君。私たちは付き合ってないし、ただ部活が一緒なだけの関係。仲良くなる=恋人とは限らないってこと、覚えておいた方がいいよ」
別に怒るつもりはなかった。
でも、蓮耶匁君を叩くことで、自分は味方じゃないという証明が行動に出せた。
これで、蓮耶匁君も分かってくれる……はずだった。
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にろちゃん - 牛島さんの口調はだいたいあってると思います!とても面白かったです! (6月25日 22時) (レス) @page28 id: 6a8e0333e2 (このIDを非表示/違反報告)
いぬ - はじめまして!とても面白くて一気に読み進めちゃいました!これからも応援しています!! (2020年12月2日 22時) (レス) id: 29faa5c20f (このIDを非表示/違反報告)
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