878. 聞き出せなかった情報 ページ25
嫌な予感に全身が震えた。
消えた蓮耶匁君とAちゃん。
そして、岩ちゃんのところに来た助けを求めるRINE。
金田一の二の舞……いや、それ以上かもしれない。
及「岩ちゃん、電話かけて!今ならまだ通じるかも!」
助けて、と打てる余裕があるのなら、どこにいるのかくらいは通話で聞けるかもしれない。
これでダメなら、もう一度探すしか手はなくなる。
闇雲に探しても時間が過ぎていくだけだし、ここは出て欲しいな。
岩「A?」
どうやら、繋がったらしい。
岩ちゃんにしては珍しく流れるような動作でスピーカーフォンにしてくれた。
貴「ハ、ハジメ……!たす、助けて!助けて!お願い!蓮耶匁君が……」
どうやら、俺の予感は的中したらしい。
岩ちゃんの眉間にシワが寄る。
ここ最近、俺たちが感じていた蓮耶匁君の違和感は、これだったのだ。
岩「A、今どこだ?どこにいる?」
目的を忘れていなかった岩ちゃんが、Aちゃんにそう尋ねるが、しばらくノイズ音が聞こえたかと思うとブチッと切られてしまった。
多分、蓮耶匁君に携帯を取られたのだろう。
どこにいるのか、結局聞き出すことは出来なかった。
岩「くっそ……やっぱりアイツかよ……」
岩ちゃんは、悔しそうに携帯を握りしめる。
情報は、蓮耶匁君がAちゃんに何かしたということだけ……。
いや、携帯からAちゃん以外の人の声がしなかった。
当然といえば当然だけど、人気のいない場所にいる。
人が出入りするこの体育館で、そんな場所はそう多くない。
及「岩ちゃん、行くよ。場所が分かったかもしれない」
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多分ですが、近々新作の投稿を予定しています。
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にろちゃん - 牛島さんの口調はだいたいあってると思います!とても面白かったです! (6月25日 22時) (レス) @page28 id: 6a8e0333e2 (このIDを非表示/違反報告)
いぬ - はじめまして!とても面白くて一気に読み進めちゃいました!これからも応援しています!! (2020年12月2日 22時) (レス) id: 29faa5c20f (このIDを非表示/違反報告)
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