856. 和らげた言葉 ページ3
花巻さんのサーブは、澤村さんが拾って東峰さんが決めた。
再び、烏野がセットポイントになる。
しかし、それを松川さんが淡々と取り返した。
徹……一歩間違えたら試合終わるのに、普通に速攻を……メンタルどうなってんの?
月島君がスパイクを決めた時、あれ?と思った。
金田一の動きが固い。
今のスパイク、普段の金田一ならブロックに入っていたはずなのに……。
そんな金田一にハジメが何か声をかけている。
応援の声に掻き消されて、何を話しているかは分からないけど、ハジメなら大丈夫だと思った。
現に、金田一の表情はいつも通りに戻ってる。
続いてサーブは東峰さん。
烏野のエースなだけあって、サーブもやっぱり重い。
花巻さんが上げるけど、ボールはほぼネットの上。
影山か月島君が取るのが早いか、徹が上げるのが早いか……。
先にボールに触れたのは徹で、それを信じていたのか、突っ込んで来ていた金田一がそのまま打つ。
それは、見事に烏野側のコートに落ちた。
そして……次のサーブは徹。
徹はプレッシャーに強い。
この場面でも必ず決めてくれると信じて、食い入るように試合を見る。
徹が打ったボールは西谷さんの左側へと飛んでいった。
おそらく今までの徹のサーブだったら拾われていたけど、今の徹のサーブはもはやスパイク並の威力。
拾えなかったというより、完全にボールが弾かれたという方が正しい。
ボールは観客席の手すりの方まで飛んで行った。
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にろちゃん - 牛島さんの口調はだいたいあってると思います!とても面白かったです! (6月25日 22時) (レス) @page28 id: 6a8e0333e2 (このIDを非表示/違反報告)
いぬ - はじめまして!とても面白くて一気に読み進めちゃいました!これからも応援しています!! (2020年12月2日 22時) (レス) id: 29faa5c20f (このIDを非表示/違反報告)
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