【HQ】鈍感少女 vs 初心男子？ 2 (ページ5)

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810. 生霊じゃないページ5

影「俺、生きてるぞ？」

どうやら影山は、生霊を幽霊と同じものだと思っているらしい。

まあ、私も国見に教えてもらわなかったら同じこと言ってただろうけど。

貴「えーっと、だからその……幽体離脱……みたいな？」

影「はあ……」

まさか、幽体離脱も分からないなんてこと……ありそうだな、これ。

でも、幽体離脱ってなんて説明したらいいのか分からないから、取り敢えず確認だけしておこ。

貴「とにかく、あの時あそこにいたのは、影山本人ってことでいいんだよね？」

影「ああ。及川さんが気になって、部活抜け出して来たから、幽霊じゃねえよ」

本人的には気にするのね、そこ。

生霊じゃなかったということは、次に聞くのは手紙かな。

貴「あ、あともう1つ聞いてもいい？」

影「トイレ行かせてくれよ……」

少し焦っている影山は、本当に早くトイレに行きたいらしい。

うう……せっかく聞き出せそうなのに……。

影「トイレ終わったら話聞くから、そこで待ってろよ」

そう言い、私の返事も待たずに影山はトイレに駆け込んだ。

私もトイレしに来たのにな……。

でも、流石にここにいなかったら、影山帰っちゃうよね。

しょうがないから、話が終わってからトイレに行くことにした。

男子は用を足すのが早いからか、影山が出てくるまでそう時間はかからなかった。

よし、それじゃあ、いよいよ本題の手紙の話だ。