834. 正々堂々やりたい ページ29
貴方side
伊達工との試合が終わり、次の対戦相手を見ると、烏野になっていた。
和久谷南との試合、勝ったんだ。
烏野と和久谷南の文字を見て思い浮かぶのは、コートに倒れた澤村さんの姿だった。
あれから医務室に行ったところまでは見たけど、どうなったんだろう?
さっきの試合、最後まで出れなかったとしたら私たちとの試合は?
烏野とは、IH予選の時にギリギリで勝った。
でも、次も同じとは限らない。
ウチも烏野もIH予選とは違う武器を持っている。
いろんな戦略を手に入れている。
そう考えると、澤村さんが試合に出られないのは、ラッキーのようでラッキーじゃなかった。
澤村さんは、烏野でも数少ないレシーブの上手い選手。
澤村さんがいなくなるだけでも、きっと烏野にとっては相当の痛手のはず。
そのハンデを背負ったまま試合をしても、勝率は上がるかもしれないけど、良い気はしない。
正々堂々とやった方が、勝った時の喜びも大きい。
だから、烏野には和久谷南のスターティングメンバーと同じ人が揃っていて欲しかった。
小休憩を挟んで、試合はすぐに始まった。
コートに出てきた烏野を見て、澤村さんがいると分かって、少しホッとする。
良かった……本当に良かった。
これで、心置き無く青城を応援することが出来る。
両チームともウォームアップが始まった。
この時は、私も蓮耶匁君も中に入ってボール拾いを手伝う。
しかし、始まった直後、事件は起きた。
835. 精神年齢小学生セッター→←833. 明るくしたかった未来
136人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ