766. 嫌な予感、不発 ページ9
金田一の大声が聞こえたのは、その数分後だった。
金「出てこい、不審者!幽霊じゃなきゃ怖くねーんだよ!」
影山のことをそれまで忘れてたせいか、その声にビクッと体が跳ねた。
もしかして、影山バレた?
金田一にバレちゃった?
嫌な予感がして、私は思わず体育館のフロアに飛び出してしまった。
しかし、そこには古びたマットを引っ張り出したまま、首を傾げる金田一しかいなかった。
良かった……。
どうやら、私の嫌な予感は不発で終わったらしい。
最近、何かと嫌な予感が当たってたから調子に乗ってたけど、よくよく考えたら私の勘は外れることが多いんだった……。
ホッとしたのも束の間、金田一がいきなり大声を出してびっくりしたのは私だけではないようで……。
及「急に大声上げてどうしたの、金田一?」
尋ねた徹の方を見れば、プレーをしている全員が金田一を見ていた。
幸いにも、練習試合はひと段落ついていたみたい。
及「そのマット、何に使うの?もしかして、及川さんのための花道?でも俺に似合うのは、そんなボロボロのマットじゃなくて、フカフカのレッドカーペットがいい……」
岩「あ?ハナがなんだって?」
饒舌に喋っていた徹の鼻が、ハジメによって上に引っ張られた。
あー痛そ……。
及「岩ぢゃん、やめでぞれ鼻!」
岩「赤い絨毯がお望みなら、お前の鼻血で染めるか?」
物騒なことを真顔で言うハジメ。
徹じゃなかったらいろいろ危ないよ……。
岩「お前がチャラチャラしてるから、後輩がワケわかんないことするんだろーが!」
及「ぞれば言いががりだっで!」
岩「京谷だって戻ってくるんだから、お前にはしっかりしてもらわねえと困るんだよ!」
そう言うと、ハジメは徹から手を離した。
なんか、命懸けのコント見てる気分……。
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おかか。ですか? - あなたのペットになりたいとかヤバい恋文なのに何故か''ドMかよw''って笑っちゃいました。…すみません、黙ります (2020年9月5日 8時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
キナコ - このシリーズ大好きです!更新頑張ってください。楽しみにしてます! (2020年8月2日 13時) (レス) id: f2ca76311b (このIDを非表示/違反報告)
おかか - 何時も楽しく読ませて頂いています!今回はどんな人が出てくるかドキドキします!更新頑張って下さい! (2020年7月31日 0時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
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