検索窓
今日:7 hit、昨日:5 hit、合計:44,248 hit

709. あの日の夜に ページ14

「本当のことを言うとですね……ふふふ」


突然、女子生徒が含み笑いを始めた。

サイコパス認定された彼女の笑みに、その場にいた全員の表情が凍りつく。

今度は何をしようとしてるんだ、この女子は?


「私、もともと人に惚れやすいんです。良いところを聞かされるとすぐに好きになってしまうんです。それに独占欲が強いので、私が好きになった男に他の女が付きまとってると、その女を殺したくてたまらなくなるんですよね」


ゾッとする言葉を、楽しそうに言う女子生徒。

名前も学年もクラスも、顔すら今日まで知らなかったこともあってか、不気味な雰囲気がその子の周りを漂っている。


国「だから、若葉を殺そうとしたんですか?」


少し声が震えてる国見ちゃん。

皆、殺人犯を目の前にしたような感じになっている。

実際、2人も切られているから怖いことに変わりはないんだけど。


「まあ、そうね。彼女を追いかけたのは、夜道を襲えばバレないと思ったからかしら」


やっぱり、Aちゃんが追いかけられたあの日、この女子生徒はAちゃんを刺すつもりでいた。

金田一と国見ちゃんがいて本当に良かった。

あの2人がいなかったらと思うとゾッとする。


金「そんなことをしてバレたら退学になるのに!」

「別になっても構わないわ。それで少しでもライバルが減るなら。私のものになるのならどんな手段も厭わない」


そこまで執着心が強いと、逆に怖いしもったいないと思う。

それを違う箇所で活かせば、絶対こんなことにならないはずなのに。

誰がこの子をこんなふうにしてしまったんだろうか?

710. 第三者の影→←708. サイコパス再び



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (62 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
135人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:くれは* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年5月16日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。