270. 今のままでいいんだよ ページ33
轟の手が僅かに動いた。
口を開けたまま、ポカンとAからのプレゼントを見ながら、少しずつ手を伸ばしていく。
カサっと轟の手が、Aの持つプレゼントに触れると、轟はもう片方の手を伸ばし、両手でプレゼントを受け取った。
大きさだけ見ると、そこまで大きくはない。
手のひらサイズの平べったい袋。
轟「今……開けてもいいか？」
少し上擦ったような轟の声に、Aも少し緊張しながら頷いた。
轟は、丁寧に開け口に貼ってあるシールを剥がし、中を開いて手を入れた。
チャリン、と金属同士がぶつかる音がして、轟は袋から何かを取り出した。
轟の手のひらの上には、2つの円盤状の飾りがついたキーホルダーが出てきた。
銀色の縁の中にレジンを流し込んだもので、1つは白に雪の結晶が入ったもの、もう1つは赤にオレンジ色のラメが入ったもの。
轟の個性をイメージしたキーホルダーだった。
轟「これ……もしかして……」
貴「うん。私が作ったの」
二っと笑うAに、轟は今までのAの行動の意図が全て分かった。
サプライズでプレゼントを渡すために、轟に隠し事をしていたこと。
プレゼントを轟に見えないところで作るために、爆豪の部屋によく行っていたこと。
轟は、もう一度プレゼントのキーホルダーを見ると、そっと握った。
轟「隠し事って、今度こそこれだったんだな……」
貴「そうだよ。焦凍の驚いた顔が見たかった。それに……私たちがこうして仲良くなれたのは、お互いこの個性があったからだって思ってる」
胸に手を当ててそう言うA。
轟もAも、自分の個性が嫌いな時期があった。
こんな個性なら、なければいいのにと思ったこともあった。
でも、それを変えてくれたのは、この個性で良かったと思えたのは、お互いの存在があったからなのだ。
この個性を持っててもいいんだよ、とキーホルダーが言っているような、そんな気がしたのだった。
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林檎 - 戻る方法キスとかやったら、嬉し過ぎる、、、相澤先生お願いします>^< (2019年12月18日 13時) (
レス) id: 470b7ea6e1 (このIDを非表示/違反報告)
ふじりんご(プロフ) - お見合い相手が実は轟くんでした…とかないかな( ；∀；) (2019年12月13日 20時) (レス) id: 42d7d11660 (このIDを非表示/違反報告)
まろ - あー、ヤバいこれ面白すぎて吐血した(笑) (2019年11月23日 11時) (レス) id: 8fe28b550e (このIDを非表示/違反報告)
麗奈(プロフ) - この作品が本当に好きで毎回楽しみにしてます(＞＜)これからも頑張ってください！ (2019年11月19日 21時) (レス) id: 8f7b4772e3 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 続編や！嬉しい！！そしてかっちゃん出てきて、轟くん出てきてなんて、脳が爆発する>∀< 無理せず頑張ってください！！ (2019年10月30日 22時) (レス) id: 470b7ea6e1 (このIDを非表示/違反報告)
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