【HQ】鈍感少女 vs 仮病少女 2

482. 研磨の推測 ページ35

黒尾side



食堂にいた全員が黙ってしまった。

完全に行き詰まりだ。

マネージャーの薬がどこいったのかなんて、普段だったら誰も気に止めないだろう。

でも、梟谷マネージャーのサボり問題、それに加えて1人倒れた原因がもしそれにあるのだとしたら、そのまま放っておいて練習するわけにもいかなかった。

まあ、このまま話が進まねえなら、そのことを考えつつも練習に移った方がいいんだろうけどな。

チラッと考え込む及川を見た時だった。


研「クロ……」


突然、研磨がボソッと俺の名前を呼んだ。


研「あくまで俺の推測だから、正しいとは言えないんだけど……Aの薬を盗んだのって、梟谷の1年マネージャーじゃない？」


一瞬、まさかと思った。

でも、よくよく考えたらそんなことをする理由がない。

むしろ、來埜崎さんにとって、他のマネージャーが使えなくなるのは痛手のはず。

研磨に限って、理由もなしにそんなことを言ったわけじゃないとは思うが……。


黒「お前、それ根拠あるなら皆に言った方がいいぞ」

研「クロが言ってよ……」


人前で話すのが嫌いな研磨は、心底嫌そうな顔をした。

これでコミュ力があればいいんだけどな。


黒「まあいいや。取り敢えず、その根拠聞かせろよ」


皆が考え込んでいる中、俺は研磨の話を聞くことにした。

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