【HQ】鈍感少女 vs 仮病少女 2

453. 秘密とは ページ6

のんびりとしたクロの口調に、少しだけイラッときた。


貴「……いないよ。皆、自分のやるべきことでいっぱいで、私の代わりなんて出来ない。來埜崎さんも保健室で休んでるし、これ以上人を減らすわけには……」


自分で言いながら、ハッとした。

そう言えば、來埜崎さんのことは内緒にしよって仁花ちゃんと約束したんだった……。

でも、それを見逃してくれるほどクロも甘くない。


黒「來埜崎って……あの時の梟谷のマネだよな？あんま見ねえとは思ってたが、まさかずっと保健室にいたのか？」


あっさりバレた……。

クロの顔が、よりいっそう険しくなる。


黒「どういうことだよ？このこと、梟谷の奴らは知ってるのか？」


詰め寄ってくるクロは、少し怖かった。

怒ってるからかもしれない。

でも、具合悪いならしょうがないじゃん。


貴「それは、私には分からないよ……。でも、具合悪いなら、休んだ方がいいと思うし……」

黒「それはお前もだろ？」


いや、だから私は具合悪いわけじゃないんだってば。


黒「なんか引っかかるな……。來埜崎は、いつから保健室にいるんだ？」


いつからだっけ……？

確か、音駒のマネージャーを仁花ちゃんと來埜崎さんがやり始めたのが2日目だったから……。


貴「2日目からずっと……？」

黒「はァ!?」


クロがデカい声を上げた。

突然言うもんだから、私の体がそれに反応してビクッと震えた。


黒「あ、悪い……。それにしても、2日目からって……今日5日目だぞ？4日間もずっと休んでるって……」


クロがブツブツと言い出す。

確かに考えてみたら、4日も休んでるって変かも……。

そんなに休むくらい体調悪いってことは、病院行った方がいいんじゃ……。

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