【HQ】鈍感少女 vs 仮病少女 2

459. 今日はおしまい ページ12

及「おつかれー！」


午後練がやっと終わった。

徹の言葉を合図に、どっと疲れが押し寄せてくる。

吹き飛んでいったはずの眠気まで襲ってきて、頭がボーッとする。

終わった……やっと終わった。

自分でも分かる。もう限界だ。

片付けだけしたら、もう寝よう。

お昼食べてないから、お腹は空いているはずなんだけど、時間が経ちすぎたせいか全く空腹を感じない。

足取りも、フラフラ歩かないようにするのがやっとという感じ。

閉め切った体育館のおかげで、顔も火照ってるみたい。

ひとまず、スポドリのボトルを水道で洗う。

水がまだ冷たくて良かった。

火照っていた体が、手を中心に冷えていく。

皆が片付けている中申し訳ないけど、冷たくて気持ちいい……。

ボトルを洗い終わると、私はついでに顔を洗った。

顔の温度が少しだけ下がったような気がした。

皆はというと、食堂へ急ぐ者と自主練をする者に分かれる。

いつもなら、自主練が終わるまで残ってるんだけど、今日はもう無理。

幸い、他にも残ってるマネージャーがいるから、皆が困ることはない。

他のマネージャーさんには悪いけど、自主練だし休ませてもらおう。


黒「……A？」


渡り廊下を1人で歩いていると、クロの声がした。

立ち止まって声のする方を向くと、第3体育館と書かれたドアのすぐ側に、クロがこちらを覗くようにして立っていた。

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